のはら元氣クリニック 野原 正史
何でもいいといわれると何をかけばよいのか 判らず、かきたいことは山ほどあるはずなのに かけない。そこでもう書かないことにした、た だ、羅列することにした。自分の頭の整理がで きない頭の悪い人間である。本人が言っている から、これほど確かなことはない。
元氣クリニックの「氣」はこだわりの字、元 氣になる、すなわち、元の氣に戻る、エネルギ ーに充ち溢れていた、生まれたての赤ちゃんの ように健康な状態に戻すことが目標。元氣の 「氣」の字の中は締め切りの「〆」ではなく 「米」である。締めでは、氣を逆にとめてしま うが、「米」という字の形は四方八方から氣を 集めてくれる状態を表す。また米を食べると、 元氣がわくという意味もある。
我々が研修医になった昭和61 年、がん患者 に告知はタブーであった。最初の受持ちの乳が ん末期の患者さんに、再発といえずに悲しい思 いをしたり、再発胃癌の患者さんが、末期にな り、「先生、癌なら癌といってください、やっ ておくことがあるから」と懇願されながら、何 も言ってやれなかったことなどがたくさんある。 だからこそ、自分はがんの治療をしたかった。
心と病気の関係が興味の中心であり、心のあ り方が病気の進行や、回復に影響するのではと ず〜っと思っていた。催眠療法で病気まで治る か?これはもちろんYES !だと思う。メンタル的な病気は心の持ち方にて病気が治るのは、ご 承知のとおり。ただし、癌が治るかというと 少々疑問である。精神神経免疫療法は癌治療に 実践されており、世界では保険が通っていると ころもある。その中で、サイモントン療法が比 較的有名であり、私(筆者)もこれを沖縄にひ ろめるため活動中であり、現在、講師を招聘し て年に2 回のワークショップや講演会を企画し ている。
これだけ科学が進歩しているのに癌が増えて いるのは?なぜ?根本的に何かが、間違ってい るのではと感じる。では、何が?ストレスフル な環境、人間関係、農薬などの汚染により、農 作物に力がなくなっている、ジャンクフードの 氾濫?電磁波の影響?環境汚染の進行大気中の 一酸化N の増加?それとも宇宙人の陰謀?
医者って儲かる?割りにあわない?もちろん 儲かりません、もちろん割りに合いません。た だし満足感というものは、自己満足かもしれな いけど、得られます。恥ずかしい話、自分は医 者を天職と考えているのでボランティアでもや りたいくらいだが、それでは、家族や職員を養 っていけないし、せめて勤務医時代の収入があ ればな〜なんて思う。開業しての悩みは、経営 をどうやって軌道に乗せるか、職員とどううま くやっていくかが、先決であり、ややもすれ ば、患者さんをどうやって治すかということ は、二の次になってしまう。本来の目的のがん 患者さんの治療は、遅々として進まないのが現 状である。
誰か3 億円ぐらいポンと寄付してくれ〜、そ うしたら、何も考えずに患者さんの治療だけに 専念していけるのに!!って、虫のいい話だがい つもそう思う。本当に誰か3 億ぐらいくれませ んかね〜。
すべては必然、城間先生からリレー随筆の依 頼が来たのも偶然ではなく必然? ともかくこ ういう機会を与えてくれてありがとさんって感 謝している。さて次はどんな偶然(必然)がま っているかな〜。楽しみ、楽しみ。
奇跡は現実を感謝して受け入れることから生 まれる。 ハンス・フォン・セリエ
世に生を得るは、ことを為すにあり 坂本竜馬
平成18年7月25日
★リレー状況
−平成14 年以前掲載省略−
32.川平稔先生(コザクリニック)Vol. 39 No. 1
33.長嶺文雄先生(湘南病院)Vol. 39 No. 4
34.松岡政紀先生(北部病院)Vol. 39 No. 7
35.小橋川悟先生(読谷村診療所)Vol. 39 No. 10
36.鳥谷裕先生(ライフケアクリニック読谷)Vol. 39 No. 12
37.玉井修先生(曙クリニック)Vol. 40 No. 3
38.田川辰也先生(琉球大学大学院医学研究科薬物作用制御学分野)Vol. 40 No. 4
39.藤本奈央子先生(徳山クリニック)Vol. 40 No. 6
40.戸澤雅彦先生(安立医院)Vol. 40 No. 9
41.大湾勤子先生(独立行政法人国立病院機構沖縄病院)Vol. 40 No. 11
42.宮城茂先生(独立行政法人国立病院機構沖縄病院)Vol. 41 No. 2
43.祝嶺千明先生(しゅくみね内科)Vol. 41 No. 3
44.宮城裕二先生(みさと耳鼻科)Vol. 41 No. 4
45.親川富憲先生(おやかわクリニック)Vol. 41 No. 6
46.折田均先生(ハートライフ病院)Vol. 41 No. 7
47.湧田森明先生(わくさん内科)Vol. 41 No.9
48.宮良球一郎先生(宮良クリニック)Vol. 41 No.10
49.蔵下要先生(浦添総合病院)Vol. 41 No.12
50.樋口大介先生(独立行政法人国立病院機構沖縄病院)Vol. 42 No.3
51.古謝淳先生(南山病院)Vol. 42 No.5
52.城間清剛先生(城間クリニック)Vol. 42 No.7