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九州医師会連合会第91回定例委員総会

真栄田篤彦

常任理事 真栄田 篤彦

会場風景

会場風景

去る6月3日(土)、大分市(大分県担当)に おいて標記定例委員総会が開催され、九州医師 会連合会の平成17年度決算、平成18年度事業 計画並びに予算等が審議され承認されたので、 会議の概要を報告する。

はじめに、司会より開会が宣され、前年度九 州医師会連合会担当県の本会宮城会長より平成 17年度の九州医師会連合会諸事業への協力に 対するお礼が述べられた。

その後、嶋津九州医師会連合会長より、概ね 下記のとおり挨拶があった。

【嶋津九州医師会連合会長挨拶】

まず、今年1年間九医連を担当するのでよろ しくお願いしたい。

ご承知のとおり4月に唐澤日医執行部が誕生 したが、医療環境は言葉では言い表せない程ど ん底の状況に陥っている。日医の緊急レセプト 調査によると、今回の診療報酬改定の影響は 5.9%減と報告されており、会員から「これで はやっていけない何とかして欲しい」との悲痛 な声が聞こえる。日医会員は唐澤執行部の手腕 と成果に大きな期待をよせている。

しかし、現在の政治状況からして一挙に窮地 脱出、失地回復を求めることは不可能である。 私は、日医執行部が我国の優れた医療制度を守 るため、必死になって強力な活動を展開し、現 状打開に懸命に取り組んでいるその姿、その空 気が伝わってくることを期待したい。

そのためには、会員も我が事として必至にな って唐澤執行部を支えていかなければならな い。灯りの全く見えない闇夜の中で僅かでも灯 りが差してくる明日を期待したい。

【唐澤日本医師会長挨拶】

この度の私共執行部の選任に際しては九州医 師会連合会に大変お世話になり感謝申し上げる。

ご高承のとおり、医療を取り巻く環境は厳し い状況にあるという一言に尽きる。国政の場、行 政場、政府関係筋から出てくる情報は、国の財 政が逼迫する中で、医療費等社会保障制度につ いて、財源優先の政策が出てきている。折しも、 医療制度改革が正にその流れである。嶋津会長 のお話しにもあったように全国の医療機関は窮 地に立たされている。何故このような流れが生 じて来ているかということを確認し、日医も両足を踏ん張り、先生方のご支援を得て、そして 力を付けて、そして将来にわたって有効な医療 政策を提言しなければならないと考えている。

それには、実際の数字をデータベースとして 積み上げ、さらに、各地域の医療現場の状況を 見極めて、真の魂の入った医療政策を国政の 場、行政官庁、内閣府等へ、時間を惜しまず説 明して廻ることが大切だと考え、現在着手して いる。その中で、実際の各地域の医療現場の 声、患者である国民がどのような医療を望んで いるのかをしっかりと説明したい。

私共は、4月1日の就任以来、息つく間もなく一 生懸命頑張っているが、少しの努力でこれを乗 り越える事は出来ないので、全国の会員、武見・ 西島両国会議員のお力を拝借して、各県選出の 与党国会議員に私共の作った医療政策を説明し たいので、各地域においてもご協力をお願いす る。また、先生方も日医会員であり、自らの手 で日医をしっかりとしたものにして頂きたい。

【西島英利参議院議員挨拶】

ご高承のとおり、国会は閉会を間際に控え重 要法案である医療法改正、健康保険法改正を参 議院で審議している。恐らく再来週には採決に 至ると思うが、民主党の対案があるので、強行 採決になるのではないかと心配をしているとこ ろである。この件については、後程の九州医連 連絡会の執行委員会で詳細をご説明したい。

又、武見議員から先生方への言付けである が、先生は本日ジュネーブで行われている国連 改革のパネルディスカッションに参加されてお り、本日は九医連の会議に参加できないので、 先生方によろしくお伝えいただきたいというこ とであった。

その後、座長に嶋津九州医師会連合会会長が 選出され、報告、議事が進められた。報告(1) の第280回常任委員会については、座長の嶋津 会長より、また、(2)の平成17年度九州医師 会連合会庶務並びに事業報告については、沖縄 県の玉城委員より資料に基づいて平成17年4月 から平成18年3月までに開催された主な事業内容について報告が行われた。

引き続き行われた議事については次の7議案 が上程され、それぞれ各担当委員より提案理由 の説明があり、協議した結果、全議案とも全会 一致で原案通り承認された。

第1号議案 平成17年度九州医師会連合会歳
入歳出決算に関する件
第2号議案 平成18年度九州医師会連合会事
業計画に関する件
第3号議案 平成18年度九州医師会連合会負
担金賦課に関する件
第4号議案 平成18年度九州医師会連合会歳
入歳出予算に関する件
第5号議案 平成18年度九州医師会連合会監
事(2名)の選定に関する件
第6号議案 平成18年度第106回九州医師会
医学会事業計画に関する件
第7号議案 平成18年度第106回九州医師会
医学会会費賦課に関する件

なお、第5号議案の監事(2名)の選定に関 する件については、宮崎県の大坪睦郎委員、福 岡県の川波壽委員が選出された。

第6号議案の平成18年度第106回九州医師会 医学会事業計画に関する件については、平成18 年11月18日(土)、19日(日)の両日、大分全 日空ホテルオアシスタワーにおいて九州医師会 総会・医学会が開催される旨報告があった。

その他

『平成18年7月1日より実施される医療療養 病床「患者分類」の緊急調査結果』について (鹿児島県)

鹿児島県医師会より、今年7月から医療療養 病床入院基本料に「患者分類」による医療区分 が導入された場合の影響(患者の医療区分、算 定日数制限等)を調査したところ、約83億円 の減収が見込まれることが判明したことから、 その調査結果を踏まえ、日本医師会長宛、緊急 提言を行ったとの報告と、各県においても同様 な調査を行って欲しい旨の要請があった。