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平成17年度第5回福祉保健部・県医師会連絡会議

会長 宮城 信雄

会場風景

去る3月29日(水)午後1時より、沖縄県庁 においてみだし会議が開催されたので、下記の とおり報告いたします。

<議題1>沖縄県行政改革懇話会に於け る財団法人沖縄県保健医療福祉事業団に 関する件

【當山副会長説明】

財団法人沖縄県保健医療福祉事業団は、沖縄 県行政改革懇話会において

  • 1)廃止を含めてあり方を検討すべきという論と
  • 2)廃止を含めるべきではないとの両論併記を もって、平成18年1月16日稲嶺知事へ答申 がなされている。

然し、その後沖縄県総務部行政改革推進課か ら発表されたのは、1)に於ける廃止を含めたあ り方を検討すべきのみの結論となっている。

沖縄県医師会は医療関係団体の代表として発 言し、主張した2)の併記論が安易に片づけられ るのは、良しとしない所である。

この件に関し、総務部と福祉保健部、健康増 進課は如何様に話し合ったのか、お話しをお伺 いしたい。

<補足説明>

沖縄県保健医療福祉事業団については、行革 の俎上に上った当初と現在とは状況が違う。現 在は赤字から黒字に転じている。また、私共とし ては、県民の健康増進を図るべく当財団のもつ 資金、資産を有効活用したいと考えている。つ いては、今後当財団のあり方に関し、県(福祉 保健部・総務部)と医師会との話し合いの場を 設け、医師会の考え方等も聞いていただきたい。

【県の回答】福祉保健部

福祉保健部 喜友名朝春部長

財団法人沖縄県保健医療福祉事業団について は、沖縄県行政改革懇話会より平成18年1月16 日付で、知事に答申がなされたところである。

答申内容は、1)廃止を含めあり方を検討すべ き、2)廃止を含めるべきではないとの両論併記 であった。

議題としてご提案されているとおり、その後 の行政改革推進本部会議等での発表は、1)の廃 止を含めあり方を検討すべきのみの結論となっ ている。

このことについて、福祉保健部においては、 行政改革懇話会の答申を尊重すべきであり、そ の内容でもって当財団のあり方について検討を 行う必要があるとの考えであったが、結果は前 述のとおりであった。

当財団においては、平成18年〜19年度にか けて、策定された「当財団将来構想」に沿った 中長期的な事業の実行計画を検討し、これを踏 まえ、平成20年度から検討結果の具体化に着 手するものとしている。

当部としても、今後、当財団の将来構想を踏 まえた「あり方」の検討を行う検討会等を設置 し、当財団を支援していきたい。

以上の件に関しては、総務部も譲歩した形と なっている。

【質疑】

○ 県医師会

総務部が譲歩したとの説明であったが、行政 改革懇話会では相当抵抗があったと聞いている がどういうことか。

○ 福祉保健部

当初19年度の廃止の方針を打ち出していた が、それが2年間の猶予期間を設け20年度から 具体的に着手するとの文言になっている。従っ て18年度からはそれを踏まえしっかりとした実 行計画を立てて行かないと厳しいと思う。

○ 県医師会

将来検討について、総務部は、財団が作成し た将来構想計画は正式な報告とは受けていない と言っているが。

○ 福祉保健部

当該計画は、福祉保健部で報告を受け、総務 部にも報告をしているが、理事長である知事に 答申していないことから、総務部はそのような 主張をしていると思う。

○ 県医師会

私(當山)は、4年間当財団の運営委員会に拘 わったが、一度も知事にお会いして報告等をし たことはない。又、行革懇話会では主管部局長 の意向が反映されるのではないかとの話しもあ るが、私の印象としてはそういうことはない。

○ 福祉保健部

当財団の問題については、早急に取り組まな ければならないと考えており、県民の健康作り はどうあるべきか、どう取り組むべきか等を、 当財団の設立の趣旨も踏まえて医師会とも相談 したいので、今後ともよろしくお願いしたい。

○ 県医師会

私(當山)は、過去2年間財団の将来構想委 員会に参加し、将来構想を取り纏め、健康増進 センターの民間への移譲問題についても最初か ら最後まで拘わってきた。そして、又、あと2 年将来構想を検討するということであるが、 我々がやった2年間を無駄にしないようにして 欲しい。

○ 福祉保健部

現在、三位一体改革により補助金が削減さ れ、県民の健康作りに関する施策にもしわ寄せ があることから、そのような事についても医師 会と相談したい。

○ 県医師会

県医師会は大きい意味合いで「健康福祉立県 構想」を提案している。沖縄県の財源を確保す るためにも医療・福祉を視野に入れた対応が重 要である。

<議題2>離島・へき地医師確保対策検 討委員会及び地域医療対策協議会の委員 の推薦依頼について(医務・国保課)

【要旨】

県では、平成18年度に県内の医師や医療機 関を対象とした離島医療に関する意識調査や医 学生・研修医を対象とした離島医療体験セミナ ーを実施するとともに、地域勤務への動機付け となる条件や新たな医師確保対策について検 討・調査する「離島・へき地医師確保対策検討 調査事業」を実施することとしている。近いう ちに立ち上げたいので、検討委員会及び同委員 会専門部会の委員(各1名)の推薦を医師会か らお願いしたい。

また、地域医療提供体制の諸問題への対応策 を検討するため、医師会や琉球大学医学部等の 関係機関で構成する地域医療対策協議会の設置 の準備を進めているところであり、当該協議会 へも委員1名の推薦をお願いしたい。

【質疑】

○ 県医師会

地域医療対策協議会について委員構成(第3 条)は検討の余地があるのか。

○ 県医師会

医師会の人数を増やせるのか。

○ 福祉保健部

設置要綱については、琉球大学と何度か調整 を行ってきた。3月31日にも調整をすることに なっている。また、医師会の人数については、 調整可能である。

<議題3>保健医療協議会の見直しにつ いて(医務・国保課)

【医務国保課説明】

沖縄県保健医療協議会設置規定は、沖縄県総 務部長通知により平成18年4月1日から廃止と なる。それにより、沖縄県保健医療協議会等運 営要綱を4月1日から施行し、協議会を会合と して運営していくこととしている。

今後は、知事が委員を委嘱するのではなく、 福祉保健部長が依頼する形となる。県医師会か らは、従来同様に協議会委員を1名推薦して頂 きたい。なお、地区保健医療協議会も同様の扱 いとなる。

【質疑】

○ 県医師会

これまで地区保健医療協議会では、実質的な 協議がなされていないので、時間・場を作って いただきたい。

○ 福祉保健部

前回の見直しの際には、地区間で温度差があ った。地区の代表が協議会に入れるようにする。