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琉球大学医学部皮膚科教授 上里 博 先生

上里博
P R O F I L E
昭和53年 群馬大学医学部卒業 皮膚科入局
昭和54年 栃木県済生会宇都宮病院 皮膚科
獨協医科大学 皮膚科
昭和57年 沖縄県立中部病院 皮膚科
琉球大学医学部附属病院 皮膚科
昭和62年 那覇市立病院 皮膚科
平成6 年 琉球大学医学部附属病院 皮膚科講師
平成12年 琉球大学医学部 皮膚科助教授
平成13年 University of California, San Francisco
(CVI research assistant) 
文部科学省長期在外研究員
平成18年 琉球大学医学部 皮膚科教授

患者さんの要求に応えていくためにも医師会員の皆様のご指導・ご協力をお願いします。

この度は、本会会報に掲載するためのインタビューをお引き受け下さり、誠にありがとうございます。

沖縄県出身の教授が琉球大学医学部皮膚科 にも誕生したということで、今後、いろいろと ご指導・ご協力いただければと考えておりま す。本会広報委員会では、会員の先生方にも是 非、ご報告したいと考え、今回、このインタビ ューを企画させていただきました。

宜しくお願い致します。

Q1.沖縄県出身の臨床教授として周囲からも 大きな期待があると思いますが、先生ご自身は どのようにお考えでしょうか。今後の抱負を含 めてお話いただけますでしょうか。

今年4月1日から野中薫雄前教授の後任とし て、琉球大学皮膚科学教室教授を拝命いたしま した。琉球大学皮膚科学教室は、琉球大学保健 学部附属病院時代の1973年から故名嘉真武雄 教授が20年間、そしてその後1992年4月に赴任 された野中薫雄前教授が14年間もかけて築き 上げた伝統ある教室です。両教授は研究そして 臨床的知識・技術について卓越した深い御見識 がありました。小生は幸運にも両教授にご指導 を受けましたので、さらにそれを発展させ、沖 縄県で皮膚疾患に悩んでおられる患者さんの治 療へのお手伝いができればと考えております。

Q2.沖縄県医師会との今後の関わり方につい て、何かご意見・ご要望などをお聞かせいただ けますか。

インターネットなどが普及し、高度な情報社 会になった現在の医療事情は、一施設のみで患 者さんへの要求に応えることが困難な状況にあ ると思います。それらに対応するため、小生を 含め琉球大学皮膚科学教室の医局員には沖縄県 医師会の御先輩の先生方をはじめ多くの先生方 のご協力とご指導が必要不可欠です。皮膚科医 局員も皆様のご期待に応えられますよう頑張り たいと思いますので、どうか今後ともご指導下 さいますようよろしくお願い申し上げます。

Q3.現在、新臨床研修制度が始まって2年が経 過しましたが、琉球大学医学部附属病院ではい かがでしょうか。沖縄県で医師を育成していく ことは非常に大変だと思うのですが、現在、ご 苦労されている点なども含めて先生のお考えを お聞かせいただけますか。

新臨床研修制度が琉球大学医学部附属病院 全体にどのように影響を与えているかどうかに ついては、小生まだ十分に把握しておりません ので正確なお答えができません。皮膚科につい ては、次のような印象を持っております。いわ ゆる皮膚科学はマイナーな臨床科と従来から言 われています。しかし、小生を含め皮膚科医自 身は皮膚科を一般に流布しているようなマイナ ーな科とは思っておりません。そのような誤解 (?)もあるせいでしょうか、あるいは新臨床 研修制度の影響でしょうか、以前に比べて、入 局される新人の先生が非常に少なくなった印象 があります。現在皮膚科学教室員のマンパワー 不足が生じているため、診療などの医療業務や 教育・研究などに多くの時間が費やされ、琉球 大学皮膚科学教室から医療の最前線でご活躍さ れておられる一般病院や開業医の先生方への応 援が困難な状況になりつつあります。どうかそ のことをご理解いただけますようお願い申し上 げます。

Q4.先生の趣味や座右の銘などをお聞かせいただけますか。

小生、まだ若輩者ですので「座右の銘」はあ りません。これから多くのことを勉強していか なければと常々思っております。趣味はこれか ら持ちたいと思っております。

本日は、お忙しい中、インタビューにご協力いただきまして誠にありがとうございました。

インタビューアー:広報委員 照屋勉