独立行政法人国立病院機構沖縄病院
久場 睦夫、藤田 豪、比嘉 基、上江洲香織、仲本 敦、大湾 勤子、
宮城 茂、河崎 英範、川畑 勉、太田 守雄、国吉 真行、石川 清司
【要 旨】
最近、アスベストによる健康被害が大きな社会的問題となっている。アスベスト関連疾患としては石綿肺、胸膜プラーク、胸膜炎(石綿胸水)、瀰漫性胸膜肥厚、円形無気肺、肺癌、中皮腫があげられる。前5者では疾患そのものが治療の対象となる事は少ないが、アスベスト暴露に喫煙が加わった場合は肺癌の発生率が極めて高くなる事から禁煙指導が重要となる。中皮腫は進行して発見される事が多く、難治である。しかし早期例では集学的治療法により良好な成績が得られている。有効な薬剤、遺伝子治療等の開発と共に、早期発見方策の開発が待たれる。我々臨床医はアスベスト関連疾患に理解を深めると共に、当該疾患の社会的救済措置にも関連して職業・環境等についての詳しい問診が重要である。
アスベストは、耐熱性、弾力性などの特性から、エジプトのミイラの梱包に使用されるなど、古代から今日まで広く身近に使用されてきた鉱物である。しかし、近年その毒性が知られるにつれ欧米諸国をはじめ世界各国で規制がかかり、我が国では1975年吹き付けアスベストの禁止、1995年毒性の最も強いクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)の使用禁止、2004年アスベストの原則全面禁止となった。ただアスベストの被害は数年以上の時を経て出現する事から、中皮腫や肺癌の発生は今後10〜20年は増え続けると予測されている。最近、アスベストによる健康被害問題が毎日のようにマスコミを賑わせているが、今回、アスベスト関連の疾患について、臨床医の立場から自験例を交えて概説する。
アスベストは、一般に6 種類に分けられる(表1)。このうち、繁用されてきたのはクリソタイル(白石綿あるいは温石綿)、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)であるが、特にクロシドライトは最も発癌性が高いとされる。石綿繊維は径が200〜600Åで、吸入され肺胞まで到着する大半は長さ1μm以下であるが、時に200μmの長い繊維の吸入もあるとされる。特性としては、拡張力・柔軟性、耐火・断熱・保温性、吸音・吸湿性、電気絶縁性・化学安定性等があげられ、広く利用されてきたところから、その暴露の可能性が高い職業も多い。厚生労働省ではアスベスト暴露が危惧される職業や作業歴のチェック事項として表2の如くまとめている。この表を参考にしてアスベスト暴露歴を見逃さないようにしたい。
アスベストに起因する疾患としては、表3に示す疾患があげられる。
1.石綿肺(asbestosis)
石綿肺はアスベストによる肺繊維症で、暴露から10年以上して発症するとされている。アスベスト繊維が細葉にまで達することで発症するが、病理学的には、アスベスト繊維が沈着した呼吸細気管支周辺の胞隔炎を早期病変とし、さらには呼吸細気管支に沿い肺胞隔壁の瀰漫性繊維化へと進む。特発性肺繊維症との鑑別は、困難であるが、アスベスト小体が認められれば本症との診断が確定する。症状としては、画像上、所見が認められても無症状の事が多く、進行するにつれ労作時呼吸困難と咳が出現してくる。最も早期の所見としては、肺底部に終末期吸気ラ音が聴取される事である。これは背下部および腋窩部でよく聴取され、病変の進行とともに吸気初期および呼気初期にも強く、又より広範に聴取されるようになる。胸部レントゲン所見は、1〜3mm幅の短い線状影が下肺野に認められ、進行につれ不整な線状影が増え網状となり、さらには蜂窩状変化を呈する。これらの所見は特発性肺繊維症と同様であり、画像のみで他繊維性肺疾患との鑑別は不可である。
診断は、上記の聴診、画像所見にアスベストの暴露歴によりなされる。安易な問診では特発性肺繊維症等と誤認する恐れがあり、診断の要点はアスベストに関連した職業歴や環境の詳しい聴取である。
治療としては、咳や呼吸困難、あるいは感染などの合併症に対する対症療法にとどまる。ステロイドは治療手段とならない。
図1は、78歳男性の胸写である。30歳から60歳まで自動車の解体作業に従事し、ブレーキの修理などを行ってきた方で健診目的で来院された。胸部レ線上は下肺野に軽度の線状陰影をみるが、肺容量の減少はない。CT(図2)で両側下葉末梢胸膜直下域に線状・網状陰影を認める。アスベストに関連した職業歴と併せて石綿肺と考えられた。自覚症状はなく、肺機能も異常を認めず、毎年の検診受診と有症状時の受診を勧めた。
図1.石綿肺(77歳.男性)
両側下肺野に微細線状影を認める
図2.石綿肺:CT所見(77歳.男性)
両側下葉胸膜直下域を主に線状網状影を認める
図3.胸膜プラーク(60歳.男性)
両側中肺野外側胸膜の不規則な肥厚を認める。非対照性である。
2.胸膜プラーク
胸膜プラークは、アスベストによる疾患の中で最も特徴的な病変といえる。限局性胸膜肥厚斑とも称される。暴露後約10年以上経過して出現する。胸部X線で、両側第「〜第、肋骨より下方の胸膜に沿って、左右非対照的にほぼ境界明瞭な不規則に突出した肥厚像を認める(図3)。肋横隔膜角が侵されて鈍化することはない。前鋸筋や脂肪織によるcompanion shadowとの鑑別は、前者では斜めに規則的な直線性、後者では左右対照的なところから比較的容易である。CTでみるとプラークの存在は明瞭に認められる(図4)。横隔膜面にもよく発生するが、横隔膜面では外側約2 / 3 の面上に認められ、mushroom capに似た隆起が典型的で、この所見が認められたら、手術歴や外傷、重篤な感染症の既往がないかぎりアスベスト暴露は間違いないとされる。肉眼的には白色調で表面平滑な隆起であり(図5)、病理学的には層板状の硝子化膠原繊維からなっている(図6)。緩除に増大し暴露から30年以上の経過で石灰化が認められるようになるが、プラークは良性であり、特に致命的とはならない。プラークが存在している場合、中皮腫も発生し易いかという懸念に関しては意見の分かれるところで未だ結論はついていないが、大方はプラークの有無と中皮腫発生とは関係ないとしている。後述する自験中皮腫の18例においても、明らかなプラークの存在はなく特にプラークと中皮腫の発生とは無関係との考えを支持するものであった。
プラークの存在は特に治療を要するものではなく、また予後を危うくするものではないが、後述するようにアスベスト暴露に喫煙が加わった場合の肺癌発生率は、喫煙しない一般人口に比し50倍以上と非常に高い危険率となるので、胸膜プラークを発見した場合は厳重に禁煙指導を行う必要がある。
3.胸膜炎(石綿胸水)
アスベスト暴露による胸膜炎、いわゆる石綿胸水は暴露後数ヶ年以後出現する。他の原因による胸膜炎の臨床所見と異なることなく、無症状で自然治癒するものから胸痛、発熱等の急性活動性の炎症症状を呈するものまで様々である。片側性、両側性(同時もしくは異時性)の何れもあり、性状は滲出液で好酸球増多が症例の約1/3にみられるとされる。アスベスト小体が胸水中に検出されることは希であり、診断は石綿暴露歴と他疾患の除外でなされる。早期の中皮腫との鑑別が困難であるが、胸水は徐々に自然減少し数ヶ月の経過で消退する。また、この病態が中皮腫の発症に関連することはなく、特に予後不良の指標とはならないとされる。
4.びまん性胸膜肥厚
暴露10年以上の経過で発症するとされ、画像所見は両側胸膜に沿いやや不規則な肥厚が肋横隔膜角から肺尖の方へ伸びる像を呈する。胸膜プラークとの鑑別では、肋横隔膜角が鈍化しているか否かが要点となる。本症では胸膜プラークと異なり、肋横隔膜角も侵され鈍化する。病態が進行すると拘束性換気障害をきたす。
図4.胸膜プラーク:CT所見
右側胸部および左背側肋骨下の胸膜面に結節状のプラークが明瞭である。
図5.プラークの肉眼所見
壁側胸膜面で肋骨の走行に沿うようにして白色調の表面平滑な大小のプラークを認める。
図6.プラークの組織像
5.円形無気肺
一般に無症状で腫瘤状陰影を呈し画像上、腫瘍と見誤りやすい。肥厚した胸膜に接する腫瘤状陰影と気管支血管束が弧を描くようにして腫瘤陰影に伸びる像(comet tail sign)を認めればほぼ確定できる(図7)。円形無気肺は他の原因による場合もあり、必ずしもアスベスト暴露が絶対ではないが、円形無気肺と思われる所見を認めた場合、暴露歴があれば本症の可能性がより高くなり、診断に際し参考となる。
6.肺癌
アスベストによる肺癌は石綿肺が母地となって発生するとの考えがあったが、アスベストそのものの発癌性により発生するもので、比較的高濃度の暴露により発症するとされる。暴露から10年〜30年以上で発症する。アスベスト関連肺癌は、喫煙による相乗性が非常に高く、Hammondら(1979)によると石綿暴露も喫煙歴も無い群に対し石綿暴露群の肺癌死亡率は5.17倍、喫煙歴群は10.85倍、石綿暴露+喫煙歴群は53.24倍である。肺癌の発生には喫煙の影響が大きく石綿暴露による肺癌との認定で労災補償を受けるには、10年以上の暴露歴があり胸膜プラークあるいは石綿小体の存在が必要である。図8は、米軍基地で15年間ボイラーの補修や電気工事に従事し石綿暴露のある方の胸部X線写真である。72歳男性で暴露開始後27年目の検診で右下葉に腫瘤陰影を指摘された。左下肺野の胸膜に境界鮮明な突出陰影を認める。図9にCTを示すが、右下葉末梢に辺縁不整な腫瘤状陰影(肺胞上皮癌)と左S9域末梢の胸膜面に石灰化したプラークを認める。暴露歴とプラークの存在から石綿に関連した肺癌と考えられた。平成16年8月19日に右下葉切除を行ったが、肺の病理組織で特に石綿肺の所見は認めなかった。この方の喫煙指数は400であった。前述したように石綿暴露に喫煙が加わった場合の肺癌死亡率は著しく高いことから、特に石綿暴露のある方に対しては、厳重な禁煙指導が必要である。
図7.円形無気肺
右S6胸膜直下域に腫瘤状陰影とこの陰影に弧状に連なる気管支血管(図上)と腫瘤に接した胸膜プラーク(石灰化を伴う)を認める(図下)。
図8.アスベスト関連肺癌
右下肺野に辺縁不整な陰影(肺胞上皮癌)を認める。左下肺野にて胸膜から突出した境界明瞭な結節影(プラーク)を認める。
図9.アスベスト関連肺癌:CT
右下葉末梢に不整な陰影(肺胞上皮癌)と左外側の胸膜をベースとした石灰化プラークが認められる。
7.中皮腫
中皮腫は胸膜、腹膜、心膜、睾丸固有鞘膜に発生するが、80〜90%が胸膜発生で、腹膜発生は10〜20%、心膜、睾丸固有鞘膜発生は希である。石綿暴露との関連性が強く中皮腫患者の70〜80%に石綿暴露歴があるとされ、暴露後最短で約10〜15年、最長で約50〜70年、平均約35〜50年の長きを経て発症する。男性が80%を占める。我が国の発生率は、人口100万対7 でアメリカの15 / 100 万、ヨーロッパの18/100万、オーストラリアの40/100万に比し少ないが、推定ピークは対策の進んだアメリカが2004年、ヨーロッパ、オーストラリアが2015〜2020年に対し我が国では2025年とされ、今後は当分増え続け、今後40年間に10万人以上が中皮腫により死亡すると推定されている。最近発表された厚労省統計で、我が国における中皮腫による死亡は、1995年は500人であったが2004年は953人と倍増している。2004年の本県での死亡は6人と報告されている。欧米に比すと少ないが今後何十年は増え続けるとされ、治療の進歩が急がれるところである。
中皮腫の臨床像としては、その発見は呼吸困難と胸痛を契機とする事が大多数である。無症状で検診胸部X線写真で胸水を指摘されることもある。理学所見では病態の進行度によるが、一般に片側性の呼吸音および声音震騰減弱を認める。撥状指は希れである。胸部X線写真では胸水を片側性に認める事が大多数である(図10)。胸膜の肥厚は胸水に隠れ、認めがたいが、CT でみた場合肥厚が明らかな事が多い(図11)。食指不振や体重減少は進行例でみられる。患側肺は腫瘍の進展と共に全周性に固定化され可動性が小さくなり、肺炎を惹起し易くなる。
診断は胸水の細胞診では20〜30%の低い陽性率であり、生検の結果を待つことが多い。針生検では60〜85%の陽性率で、胸腔鏡下生検に委ねる場合も少なくない。観血的生検に不適な症例の場合は、胸水中の腫瘍マーカー・シフラやCEA、あるいはヒアルロン酸値が参考になる。組織学的診断においても、特に腺癌との異同で確診が困難な場合があり、免疫組織学的検索を繁用する。CEA,CD15は陰性でcytokeratin5,6、calretinin等が陽性である。症例によっては、それでも診断困難で電顕で最終決着をみる場合もある。病理組織像は上皮型(50%)、二相型(35%)、肉腫型(15%)に分類され上皮型が最も予後が良く、肉腫型が最も悪性度が高い。
中皮腫の病期は、Internattional Mesothelioma Interest Group(IMIG)の分類が新しい。表4に要点を記した。
治療は、手術療法、化学療法、放射線療法の他、免疫療法、遺伝子治療、分子標的治療等の新しい治療法が試みられているが、これらの治療法は未だ不確定で、前3者が主役である。臨床病期氈A期が手術療法の適応になるが、手術単独では不十分で化学療法を加えることで成績の向上が見込まれる。手術療法には胸腔鏡を用いての胸膜癒着術、胸膜切除+胸膜剥皮術と膜外肺全摘除術(EPP:extrapleural pneumonectomy)の3種類があるが、最も根治的な術式がEPP である。この手術は術死が10 〜20%と高かったが、最近は4%弱に改善している。化学療法は、従来anthracycline系が主役であったが、近年は白金製剤にpaclitaxel等の新規抗癌剤の組み合わせで奏功率と生存率の向上をみている。最も良い成績として、シスプラチンとジェムシタビンの併用療法で奏効率48%の報告があるが、再現性に問題を残している。最近、最も有効とされているのが葉酸拮抗剤pemetrexedである。手術不能例に対しシズプラチンとの併用群とシスプラチン単独群との無作為比較試験で、生存期間がシスプラチン単独群の9.3ヶ月に対しpemetrexed併用群では12.1ヶ月と明らかに優れているとされている。これらの知見により、米国食品医薬品(FDA)が本症に対する唯一の抗腫瘍薬剤として認可したところである。我が国では現在、第氈A第相試験がなされており、本年中に承認される見通しである。
中皮腫の予後は、診断からの中間生存期間が12ヶ月、5年生存率は4%弱とされ極めて悪い。ただ最近、Sugarbakerらは汪〜。期の中皮腫183例にEPPと化学療法、放射線療法の併用療法を行い、術死7例を除いた176例で5年生存率15%と良好な成績を報告しており、特に汪(31例)では5年生存率46%と際だった成績をあげている。このように早期の症例では、予後を大幅に改善できると思われる。早い病期の症例を発見する方策の開発が望まれるところである。
ここで自験例の概略を紹介する。
我々は、1988年から2004年までの17年間に組織学的確診を得た胸膜中皮腫を18例経験した。女性2例を除く16 例88.8%が男性であった。年齢は34〜74歳(平均58.0歳)で石綿暴露歴を有する者が4例(22%)、不明7例(39%)、無し7例(39%)であった。発見動機は有症状受診が11例(61%)と大半を占めていた。症状は胸痛8例(44%)、息切れ7例(39%)、咳6例(33%)で無症状は2例(11%)のみであった。診断は9例50%が針生検で、他は胸腔鏡と開胸等で確診を得ている。組織型は上皮型が9 例50 %、二相型が6 例33 %、肉腫型が3 例17%と従来の知見と同様であった。臨床病期は汪5例28%、期1例6%、。期6例33%、「期6例33%であり、治療は化学療法と手術が行われ、化学療法では白金製剤と新規抗癌剤ジェムシタビンとの併用で8例中4例でPRを得、比較的高い奏功の傾向にあった。手術はEPP1例、胸膜剥皮術1例が行われ、転帰の明らかな13例の平均生存期間は17.6ヶ月であった。
図10.胸膜中皮腫
76歳、男性.1ヶ月来の咳で来院。左側に胸水を認める。胸膜の肥厚ははっきりしない。
図11.胸膜中皮腫:CT
胸水は肥厚した胸膜により被包化されている
中皮腫や肺癌等を発症し、それが業務によりアスベストに暴露されたことが原因であると認められた場合には、(1)疾病の治療に必要な補償、(2)賃金を受けられない場合の補償、(3)死亡した場合には遺族に対する補償を受けることができる。石綿肺の場合は、「明らかな石綿肺所見が認められ、かつ、アスベスト綿にさらされる作業に従事した(期間の長短は問わない)と認められる場合」であり、中皮腫および肺癌の場合は「胸膜プラークまたは石綿小体等の存在が認められ、かつ、アスベストにさらされる作業に、中皮腫の場合は約1年以上、肺癌の場合は約10年以上従事したと認められる場合」労災補償を受けることができる。従って石綿に関連した疾患の疑われる患者が受診した場合、医師はアスベストにさらされた可能性があるかどうかについて表2に示すチェックを行い、アスベスト暴露による原因が疑われる際には労働基準監督署(県内はTEL868-3559)に問い合わせる事を患者に説明するよう厚生労働省等により要望されている。
中皮腫をはじめとするアスベスト関連疾患は今後20年にわたり増え続けることが予測されている。我々医師はアスベストに起因する疾患を理解し適切に対処すると共に、アスベスト関連疾患が疑わしい患者の場合にはアスベストと職業・環境について詳しい問診を行い、該当患者には救済措置を受けるよう勧告し、社会的要望にも過不足なく応えたい。
参考文献
著 者 紹 介
独立行政法人国立病院機構沖縄病院 久場 睦夫
生年月日:昭和22年
出身地:那覇市
出身大学:山口大学
専攻・診療領域:呼吸器内科
その他・趣味等 趣味:草野球
次の問題に対し、ハガキ(本巻末綴じ)でご回答いただいた方に、日医生涯教育講座5 単位を付与いたします。
問題:正しいのは何れか(一つ)
a.アスベストの規制が行われたことから、アスベスト関連疾患は今後減少してくる。
b.石綿肺は肺に繊維化をきたす疾患なのでステロイド治療が有用である。
c.胸膜プラークがみられた場合は、一般に中皮腫の発症の危険性が高いとされる。
d.アスベスト暴露した喫煙者は、暴露のない非喫煙者に比し肺癌の死亡率が50倍以上も高い。
e.胸膜中皮腫は胸水を伴う事が多く、胸水細胞診で診断し易い。