パニック障害
細田哲章・南斗クリニック(2019年2月27日掲載)
突然襲う動悸、息苦しさ
「パニック障害」という病気をご存じですか? 最近、人気アイドルグループのメ ンバーの方がパニック障害であると自ら公表され、ニュースになりました。あるア ンケートでは「パニック障害」という病名を聞いたことがある人は9割以上いたの ですが、内容まで知っている人はその半数ほどでした。
「トイレで紙がなくてパニックになった」「テストで難しい問題が出てパニックに なった」などの場合の「パニック」と、「パニック障害」は少し違います。
からだの病気はないのにもかかわらず、何の前触れもなく突然、息苦しさや動悸(ど うき)などの症状が始まり、「このままでは死んでしまうのではないか」というほ どの強い不安や恐怖感を認めるのが、パニック発作です。
一度パニック発作を経験すると「また発作が起こるのではないか」という不安を感 じます。特定の場所や状況の下で起こることも多くありますので、発作に対する心 配から、その場所への外出や、飛行機に乗ること、自動車の運転などが怖くなって しまい、日常生活が極端に制限されるようになってしまうことがあります。そのよ うな方は「パニック障害」であると考えられます。
残念ながら、この病気の原因はまだわかっていません。しかし、治療により回復す ることは十分に可能です。
治療は主に心療内科や精神科の専門の医師が行います。症状の改善には、脳内の神 経伝達物質の調整を行うSSRIと呼ばれる抗うつ薬が最善のお薬です。また、お 薬の治療だけではなく、病気についてよく知ることや、不安を抑えるための工夫を 医師や心理士と一緒に学んでいくことで改善を目指します。
パニック障害はまれな病気ではありませんので、不安で悩んでいる方も多いと思い ますが、治療をすれば改善する可能性が十分にある病気です。気になる症状があれ ば、お一人で悩まずにお近くの心療内科や精神科の専門の病院にご相談ください。