ネット依存症

城間直秀・発達神経クリニック プロップ(2018年11月7日掲載)

自力で立ち直り困難に


 近年、スマートフォンの普及に伴い、インターネット、オンラインゲーム、SNSなどへの依存が急増し、社会問題化しています。


 子どもの世界もネット依存が増えており、不登校を助長し、食事や入浴、睡眠もおろそかになり、何時間もネットだけをやり続ける状態になってしまうこともあります。


 ネットに依存している時の脳は、ギャンブルや物質依存と変わらないと言われており、依存している状態から自分一人の力で立ち直るのは極めて難しい状態になります。ネットへの依存は意思や人格の問題ではありません。


 2013年にアメリカ精神医学会が『精神疾患と統計の手引き第5版(DSM―5)』で「インターネットゲーム障害」という診断基準を新たに設けました。以下に紹介します。


 過去12カ月の間に、以下の項目のうち5つ以上が当てはまりますか。


 (1)ネットゲームに夢中になっている(2)ネットゲームが取り去られた際に「離脱症状」を起こす(典型的には、いらいら・落ち着きのなさ、不安、または嘆き・悲しみといったもの)(3)ネットゲームに費やす時間が増大していく(4)ネットゲームへの参加をコントロールできない(5)ネットゲーム以外の趣味や娯楽への関心を失う(6)心理社会的な問題を知っていてもネットゲームをやり続けてしまう(7)家族、治療者、または他者に対してネットゲームの使用時間についてうそをついたことがある(8)否定的な気分(例=無力感、罪責感、不安)から逃げるため、あるいは紛らわすためにネットゲームをする(9)ネットゲームによって大事な友達関係、学習の機会を危うくしたり、または失ったことがある。(分かりやすく改変)


 子どもたちの世界にネットが入りこむことで、心の育ちにも影響を与えています。子どもたちを依存に向わせるのは、快楽、苦痛からの回避ではなく、ネットで得られる仲間とのつながりや居場所だということを忘れてはいけないと思います。

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