小児ぜんそくの診断

大城征・やえせ子どもクリニック(2018年10月31日掲載)

早期から適切な管理を


 乳幼児がゼーゼーして外来を受診される際に「これってぜんそくですか?」と質問を受けることがあります。空気の通り道(気道)が炎症などで狭くなると、その狭い気道を空気が勢いよく流れるため「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と甲高い音が聞こえます。これを「喘鳴(ぜんめい)」といいます。これに痰(たん)や鼻水などの分泌物が加わると「ゼコゼコ」「ゼロゼロ」といった音になります。喘鳴を起こす病気はぜんそくを含め気管支炎や細気管支炎、鼻炎、副鼻腔炎など多岐にわたり、ぜんそくの早期診断は必ずしも容易ではありません。


 小児気管支喘息(ぜんそく)治療・管理ガイドライン2017」では、5歳以下の繰り返す喘鳴のうち(1)明らかな24時間以上続く呼気性喘鳴を3エピソード(症状の出現)以上繰り返し、(2)気管支拡張薬の吸入後に症状の改善が認められる場合に「乳幼児ぜんそく」と診断するとされています。


 ただし乳幼児はもともと気道が狭い上、よく風邪をひくことから喘鳴を繰り返しやすく、ぜんそくを合併しているのかどうか判断に迷うことが多くあります。また気管支拡張薬をうまく吸えず反応が悪いこともしばしばです。そのような時は炎症を抑える薬(長期管理薬)を1カ月ほど使用し、反応するかどうかで診断することもあります。


 ぜんそくを疑う症状は他にもいくつかあります。例えば日中はせきや鼻汁が目立たないものの、夜の入眠前後や朝の起床前後にせき込みが多く、時に睡眠が障害される。冷たいものを飲食した直後や、はしゃいだり大泣きしたあと、また天気が崩れたり季節の変わり目にせき込みが増えたりゼーゼーする、などです。


 長期管理をせずに症状の出現時だけ気管支拡張薬を頻用していると、薬剤の効果が低下してより重症化し、さらにはぜんそく死のリスクが高まることが分かっています。


 6歳までにぜんそくの約80~90%が発症すると言われます。より良い予後を確立するためには、発症早期からの適切な診断と管理が重要です。

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