定期健康診断
金城忠雄・県健康づくり財団(2018年9月19日掲載)
異常値あれば受診を
産業医として、異常値を指摘された従業員と面談をしていると、紹介状も付いているのに医療機関を受診しない人が多いことに驚きます。
「健康はあなたの財産、家族の宝」と指導しても、当事者が健診を受けっぱなしにしています。人間ドックで脳・心臓疾患の原因になる所見が認められた場合、自己負担のない労災2次健診制度を活用することもできます。
沖縄労働局は、今年、定期健康診断で異常が見つかった「有所見率」の割合が、沖縄県は7年連続で全国最高値であると報告しています。新聞報道では、検診で見つかる異常値は生活習慣病の要因だと解説しています。
沖縄県が長寿の島だと誇りにしていた時期は1995年ごろまでです。現在では、男性の平均寿命は30位に転落してしまいました。特に深刻なのは65歳未満の死亡率が男女とも全国1位となっていることです。そのため、県医師会は「65歳未満の健康状態最下位脱却」のキャンペーンを張っています。
死亡率が高いのは、急性心筋梗塞、脳出血等の脳血管疾患、糖尿病や肝疾患など、生活習慣との関連が強い疾患によるものと指摘されています。
また、アルコール性肝疾患による死亡率が男女とも全国平均の2倍超だとも報告しています。
健康保険協会(協会けんぽ)は企業などに対し、従業員の健康増進に積極的に取り組む「健康経営」を宣言することが、医療費の適正化を図り健康保険料の抑制になると力説しています。国をはじめ県、医師会、協会けんぽや市町村も、疾病の早期発見が可能な定期健診を積極的に進めています。
自覚症状が出て、重症化してからでは遅いのです。定期健康診断で異常値を指摘されたら、受けっぱなしにはせず保健医療機関を受診してください。
自分を律することは難しいことですが、喫煙、肥満、飲酒量など生活習慣を見直し、保健指導を受けてほしいと思うのです。