レスパイトケアとは

白井和美・白井クリニック(2018年9月5日掲載)

介護の軽減図る制度


 「レスパイトケア」を知っていますか? これは、ご家庭で介護を担っている方の負担を軽減するために、一時的にその役割を他の方に変わっていただき、介護者がリフレッシュする時間を作ったり、休養するために利用できるサービスのことを言います。


 例えば、高齢でいろいろな病気を持った方が通院できなくなり、在宅医療を受けることになったとします。この場合、診察や処置、看護、服薬指導などに加え、介護保険を利用し、必要とする各種のサービスを受けることができますが、これらは往々にして利用時間に限りがあります。


 その隙間を埋め、また、ケアを必要な方々が最も頼りにされる重要な役割は、現状では、ご家族などの身近な方々が担わざるを得ません。日中働いておられる場合も多く、在宅時や夜間のお世話には大変ご苦労されておられることでしょう。


 無理をした結果、ご家族やご親戚が過労などで倒れた場合、どうなるのでしょうか。このような深刻な事態に陥る前に利用していただきたいシステムが「レスパイトケア」です。


 介護者が疲弊する前に休息をとっていただくための制度なのです。介護を受けている方には、その間、施設などのショートステイ等を利用していただくのです。高齢者だけでなく、障がいを持った方のご家族なども利用できるサービスです。


 現在、わが国では、「住み慣れた地域で生涯生活できる仕組みを作ろう」とさまざまな分野で取り組みが進められています。医療・介護の分野では地域包括ケアシステムという新しい考え方が導入され、すべての方が住み慣れた場所で安心して過ごせるような環境を作ろうとしています。


 自分が燃え尽きたり倒れたりしないためとはいえ、大切な方を他人任せにすることに、はじめは抵抗感があるかもしれません。しかし、これからも続く生活をより良い状態で維持するために利用していただきたい制度です。詳しくは、ケアマネージャーなどにご相談ください。

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