がん制圧月間
久場睦夫・県健康づくり財団(2018年8月29日掲載)
全国平均下回る受診率
我が国および本県における死因のワースト1位はがんです。1981年以来トップを走り続け、しかも増加の一途をたどっており、今や2人に1人はがんに罹患(りかん)、総死亡者数の3分の1をがんが占めています。本県の2014年度のがん死亡者数は総死亡者数の約3分の1、2965人の多きを数えます。
がんにかからないようにするには禁煙、生活習慣の改善等がありますが、残念ながら確実な方法はありません。そこでがんにかかったとしても治す方策が必要です。このためには早期発見がカギとなり、検診が重要となります。
本県の14年度のがん死亡を臓器別にみると、男性では肺、大腸、胃、肝および肝内胆管の順位で、女性では肺、大腸、乳房、膵臓(すいぞう)、子宮、胃と続きます。厚生労働省はがんを国民病ととらえ、がん死亡を低下させるため、特に科学的に有効とされている肺、胃、大腸、乳房、子宮に対する検診受診をすすめています。
しかし受診される方は半数以下で、受診率の向上が叫ばれています。欧米では一般に高率を保っており、アメリカは子宮頸(けい)がん84・5%に対し我が国は42・1%。乳がんは80・5%に対し41・0%と低率です。
本県は子宮頸がん36・0%、乳がん38・7%とさらに低受診率です。肺がん全国平均43・2%に対し42・6%、大腸がんは38・6%に比し35・8%、胃がん39・0%に比し36・2%と、全て全国平均を下回っています。
厚労省のがん検診の推奨内容を概略すると、肺がんでは胸部エックス線検査を行い、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)600以上の方は喀痰(かくたん)細胞診が加えられます。胃がん検診は造影エックス線検査あるいは内視鏡検査、大腸がん検診は検便です。乳がん検診は基本的にマンモグラフィー検査です。子宮頸がん検診は細胞診とパピロマウィルス検査を行います。
がん死亡を減らすため、ぜひ毎年の一般健康診断と共に1年(対象がんによって2年)に1度はがん検診を受け、長寿県沖縄を復活させましょう。