ペースメーカーとは
前里輝・牧港中央病院(2018年7月25日掲載)
徐脈性不整脈を治療
皆さん、めまいは頭や耳の病気からくる症状とばかり思っていませんか?
頭や耳の専門のお医者さんにかかっても異常がなく、それでも症状が続いている、そんな時は脈をとってみましょう。脈が少ないと感じたら、脈が遅くなる徐脈(じょみゃく)性不整脈による症状かもしれません。脈が遅くなった場合、めまいのほかに失神、息切れ、倦怠(けんたい)感などの症状も出現する場合があります。その場合は心臓専門のお医者さんを受診してみましょう。
医療機関で行われる検査は血液検査、心電図、心臓超音波検査、ホルター心電図検査等です。さらに詳しい検査としては心臓電気生理検査があります。検査結果から徐脈性不整脈が確認され、かつ症状が伴えば、ペースメーカー治療が考慮されます。
徐脈性不整脈は、刺激伝導系と呼ばれる心臓にある電気信号を生成あるいは伝達するネットワークの障害で発症します。ペースメーカー治療は、徐脈性不整脈(病名は洞不全(どうふぜん)症候群、房室ブロック等)に対する治療です。ペースメーカーは、徐脈性不整脈による心拍数低下を心臓に電気刺激を与えることで適正化し、症状を改善します。
ペースメーカー治療は、手術で、ペースメーカー本体を皮膚の下に、リードと呼ばれる導線を血管を介して心臓内に留置します。日本不整脈デバイス工業会調べでは、2017年は日本国内で約6万件、沖縄県内では566件の患者さんがペースメーカー治療を受けています。
ペースメーカーが開発されて60年経(た)ちますが、カプセル型ペースメーカー(一般名は、リードレスペースメーカーといい、カプセル自体にペースメーカー本体、リード機能が搭載)も開発され、その治療も行われています。ペースメーカーは、徐脈性不整脈による症状で低下した生活の質を改善する役割も担っています。冒頭にも述べましたが、症状があり、脈が遅く、日常生活に影響があるようなら、迷わずに心臓専門(循環器内科)を受診し相談しましょう。