ストレス避け老化抑える

松尾 和彦・やしのきクリニック(2018年6月13日掲載)

認知症の予防


 日本における認知症の患者数は2025年に700万人前後に到達する見込みです。わが国の経済状態を考えれば、無尽蔵に認知症にかかる介護や医療費を充てることはできないでしょう。


 病気の進行を抑制する薬が現在いくつか発売されており、多くの研究機関で新しい効果のある薬を開発しているようです。しかし現時点において、根本的予防治療薬開発にはまだまだ時間がかかると言えます。


 特にアルツハイマー病の脳病変は発病の20年前から始まっていると言われており、症状がない若い時期から予防に努めることは理にかなっているように思います。例えばアルツハイマー病の促進因子は、遺伝性や性別など自分では解決できないことのほかに、最大の危険因子としての老化があります。これ以外に多くの生活習慣が認知症の発症に関わっています。しかし、老化を遅らせることが認知症予防の大きな一手であることは言えそうです。


 加齢は時間的経過であり万人に平等に訪れますが、老化は個人差が大きく、ある程度遅らせることはできると考えられています。高齢になる前に一定程度のカロリー制限を行ったり、過大な酸化ストレスを避けるなどが有効です。また運動習慣のある人は認知症リスクが少なくなります。


 糖尿病、高コレステロール血症、肥満、高血圧、睡眠障害も認知症の危険因子です。それぞれの専門家と相談しながら、生活習慣病対策としての食事バランスなどうまくコントロールすることが重要になりそうです。


 また、趣味活動や社会参加も認知症を予防しますし、強いストレスが脳の神経細胞死を起こすこともわかってきています。毎日が笑顔で暮らせるほうが認知症にはなりにくいというわけです。


 その上で、いくつかの自然由来のサプリメントが認知症に有効であることもわかってきています。できる範囲で予防効果のあることを取り入れて、認知症にならずに生き生きと人生を楽しんでほしいと思います。

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