早期発見・治療が大事
甲口 知也・そらクリニック(2018年5月30日掲載)
咳が出る時は
咳(せき)は、鼻、口、のど、肺へ至る空気の通り道(=気道と言います)に何かが起きた時に出ます。
風邪をひいた時の咳は、のどに入って来たウイルスを異物と認識して外に出そうとする「反射」です。むせる時の咳は、食事や飲み物が気道に入るのを防ぎます。食べ物と一緒に菌が肺に入ると誤嚥性(ごえんせい)肺炎になることがあり、咳と共に発熱、色の着いた痰(たん)、息苦しさが見られます。早期治療が必要です。
気道にがんができて痰ができたり、気道が狭くなったりして咳が出ます。長期には体重低下も見られます。肺結核も、咳に加えて赤い痰や夜間の寝汗、体重低下が見られることがあります。どちらも早期治療が必要です。
最近、鼻炎に続く咳が増えています。鼻水が多いと後鼻漏(こうびろう)(鼻水がのどに垂れる)となり、むせる咳になることがあります。鼻炎治療も必要となることがあります。ほこりや空気の温度差、湿気差、強い匂いなどにより急に咳が出る場合は喘息の可能性があります。喘息の治療が必要です。
たばこによる咳は禁煙が大切です。胸焼けを伴う咳は、逆流性食道炎で胃液が口に上がるためです。逆流性食道炎の治療も必要です。背骨の変形により気道が変形して、咳が治りにくいことがあります。
のどの使いすぎによる咳が、学校の先生、長時間の電話対応をする人などに起こることがあります。のどを休ませることが大切です。薬の副作用で咳が出ることもあります。睡眠中の口呼吸による咳は口の中や気道が乾くために起きます。のどが乾かない工夫が大切です。ストレスが原因となる咳は、ストレスを避ける必要があります。
咳も早期発見、早期の治療が大事です。まず、かかりつけの先生へ相談することをお勧めします。診察時に不思議と咳がなくなることがあります。咳がいつ頃から出ていて、どんな時に出るのか、咳が出だすと何秒・何分くらい出るか、咳のためどれくらい困っているかを、受診の際は、あらかじめメモをしておくと安心です。