病気と症状の関係

長田清・長田クリニック(2018年3月28日掲載)

生活見直すサインかも


 日常生活のいろいろな場面で「症状」が出てきます。「おなかが痛いけど何かねー?」みたいなことは「自覚症状」で、「あんた顔色が悪いよ」と他人に気付かれるのは他覚症状といいます。


 症状はある程度病気の存在を示唆しますので、医師はそれを手がかりに、知識と経験、検査データを併せて診断します。しかし皆さんの中には、症状がいろいろあって病院に行っても、検査では異常がないといわれた経験をお持ちの方はいませんか?「胸痛」で心電図などを調べても、「胃痛」で胃カメラ検査を行っても異常が見つからないこともあります。医師は当然、異常はないから安心してくださいと説明しますが、患者さんは納得できません。現に苦痛な症状があるのに、その原因が見つからないといわれても余計不安に感じる方もいます。


 症状は病気の発生を知らせる重要なサインで、身体が発する警告なので強い不安を抱えて当然です。そのことが受療行動を促すわけですからありがたいものなのです。「症状」=「病気」や「胸痛」=「心臓の病気」というように考えがちですが、実はそうでないことも多いのです。時には病気ではなく、疲労や心労から警告サインが出されることもあります。腹痛、胸痛であっても内臓器の異常ではなく、睡眠不足や人間関係などの精神的ストレスから引き起こされていることもあるのです。


 心身相関という言葉があり、心の動きと体の状態は密接な関係があることを表しています。症状があることは、気のせいということではなく、何らかの体や心の不調があるということです。その症状について内科や外科などの身体科で原因の病気が見つからなければ、心療内科や精神科で診てもらい、自分の生活を振りかえる契機にしてはどうでしょうか。根を詰めて働き過ぎて、休養や回復努力を怠っているのかもしれません。


 普段から衛生管理に気をつけて、住居や衣服の清潔、栄養を考えた食生活、睡眠時間の確保、適度な運動やリラクセーションを心掛けることが必要でしょう。

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