心臓病
鯨岡健・北部地区医師会付属病院(2018年2月28日掲載)
有酸素運動で予防しよう
「心臓病」というと、どういったイメージをお持ちですか? すぐに胸が苦しくなって倒れこんでしまう、長く入院してベッドで寝ていなくてはならない、散歩は優しい看護師さんに車椅子で連れて行ってもらう-。テレビドラマなどからそういった印象の方も多いのではないでしょうか? 実際は医療の進歩もあり、普通に家で生活をされている方が大半です。
「足は第2の心臓」という言葉の通り、足の筋肉を動かすことで全身の血のめぐりが良くなり心臓の働きを助けてくれるので、静かに寝て過ごすよりも適度に運動した方が心臓病患者さんは元気に長生きできるといわれています。また、運動をすることで自律神経のバランスが良くなったり、動脈硬化の元になる血圧やコレステロール・血糖などの数値も良くなるので、不整脈を抑えたり脳梗塞や全身の血管の病気を予防することもできます。
しかし、やみくもに運動すれば良いというものでもありません。突然フルマラソンを走ろうとすれば心臓病でない方でも心臓を痛めてしまうことがあります。よくテレビで「健康には有酸素運動が良い」という話が出てきます。有酸素運動とは無酸素運動よりも心臓の負担が少なく、コレステロールや血糖も下げることができるので、心臓病の患者さんにも安全で効果的な運動です。簡単にいうと短距離走や筋力トレーニングといった瞬間的に力を出す運動は無酸素運動で、ゆっくり歩いたり泳いだりする運動が有酸素運動になります。
心臓専門の病院では、心肺運動負荷試験(CPX)という検査で有酸素運動と無酸素運動が切り替わる運動の強さを測ることができ、患者さんに合った安全な運動法や日常でどこまで安全に動けるかがわかります。CPXは心臓だけでなくスポーツ医学の分野でも注目されています。沖縄県は車社会で、日中暑くて運動する機会が少ないので、心臓病の方はもちろん血圧・コレステロール・血糖が気になる方や健康に自信のある方でも、心臓病予防のために運動することがお勧めです。