骨折を防ごう
伊佐眞・伊佐整形外科(2017年12月27日掲載)
生活改善で骨粗しょう症予防
百歳以上人口が6万7824人、沖縄県でも千人以上に達し、自立できる健康寿命を少しでも伸ばす努力が必要な時代になりました。
平均寿命と健康寿命の差は男性8年、女性12年となっており、その原因の一つが骨粗しょう症です。骨粗しょう症になると家事で腰が痛くなる、身長が縮んで背中や腰が曲がってくる、ささいな転倒でも骨折するなどの症状が現れ、寝たきりになる恐れさえ出てきます。
原因は骨の新陳代謝が崩れることです。骨は常に部分的に破壊吸収され、一方で形成されていますが、加齢や閉経などで吸収した部分の骨形成が不十分になると骨粗しょうになります。骨はカルシウムとコラーゲンで作られており、鉄筋コンクリートに例えればコラーゲンが鉄筋で、カルシウムがコンクリートに相当します。運動をすると骨に適度な刺激がかかり、骨芽細胞が活性化してカルシウムが骨に沈着しやすくなります。
一方、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になると、コラーゲンの劣化や吸収を生じ、骨質が低下して骨折しやすくなります。骨量は18歳頃を境に減っていきますから、骨量のピークを高めて減少カーブを緩めるよう、子ども時代からカルシウムを含めたバランスの良い食生活と十分な運動を続け、喫煙、過度な飲酒やストレス等を避けて生活習慣を正すことは骨粗しょう症の予防と治療に大切です。
尻もちやちょっとした外力での骨折、または骨密度検査で基準値を下回ったら骨粗しょう症の診断になり治療を受ける必要があります。有効な薬が開発されてきているので、服薬または注射を継続すれば骨密度が上がり、骨折が防止されて手術数が減少します。
高齢者の多い日本では総人口の10%が骨粗しょう症ともいわれ、予備軍まで含めると2千万人に達すると推測されています。発生頻度は女性が男性の3倍で、50歳代から急速に増加します。心当たりのある方はお近くの医療施設で検査を受け、診断が出たら治療を開始して、百歳まで元気に長生きしましょう。