性感染症って?

赤嶺和成・和ウィメンズクリニック(2017年12月13日掲載)

危機感乏しく、増加傾向


 性行為で移る病気を性感染症と言い、クラミジア・淋(りん)病・コンジローマ・ヘルペスを四大性感染症と呼びます。以前はたまに見られるだけでしたが、近年増加傾向にあり、最近は当院でも週に一人は見つかります。そのほとんどがクラミジア感染症です。最も多いのが10代、次いで20代前半で、これは若年層の活発な性行動や感染への危機感が乏しいこと、感染しても症状が出にくいためと思われます。


 しかし、このように今は身近な存在と言える病気にも関わらず、人にも相談しづらく、気軽に受診できないのが現状です。そこで今回クラミジアについて、あらためてその特徴や危険性などを紹介したいと思います。


 クラミジアは感染後1~3週間でおりものの変化や腹痛で気付かれますが、そうした症状が現れるのは女性で2割しかなく男性でも5、6割と言われています。そのため感染が進行して子宮や骨盤内の炎症を起こしやすくなります。その結果、不妊症や子宮外妊娠を起こすだけでなく、場合によっては肝臓の炎症による右上腹部痛で内科の病気と間違えられることもあります。検査は女性の場合子宮の出口から検体を採取しますが、膣(ちつ)分泌物や尿でも可能です。しかし特に男性では排尿のため擬陰性となる場合があるので注意が必要です。現在オーラルセックスが日常的に行われていることから、女性の咽頭からも見つかりますが、その予防の必要性が知られていないためにさらに感染が広まっています。


 もしも妊娠中に感染し自覚症状がないまま発見が遅れると、子宮の炎症を起こして流早産の原因になります。また新生児結膜炎や分娩後遅れて肺炎を起こすこともあるので、妊娠後期にも検査を受けた方が良いでしょう。治療は4錠1回の内服により約2週間で治りますが、自分のためにも相手のためにも治療が終わるまでは絶対に性交渉はしないことです。コンドームの使用も感染の予防として心掛けましょう。不特定多数との性行為は避けることが大事です。


 このようにクラミジア感染症は無自覚な人が多いために増えています。少しでも気になったら、迷わず受診することをお勧めします。

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