EUS(超音波内視鏡)とは

嘉数雅也/南部医療センター・こども医療センター(2017年8月30日掲載)

膵臓がん早期発見に有効


 膵臓(すいぞう)がんは、年々増加傾向にある予後不良の病です。近年、著名人の罹(り)患も耳にするようになり、認知度が増してきているがんでもあります。


 年間死亡者数が男性で第5位、女性で第4位にランクされています。


 膵臓は、胃の後ろにある15センチほどの細長い臓器で、食物を消化する膵液(すいえき)や、血糖値を調節するインスリン等のホルモンを分泌します。他の臓器に囲まれており、腹部エコーやX線による画像診断は難しく、現在のところ、血液検査等でもがんの兆候をとらえる方法は確立されていません。発見時には進行して、治療が難しいケースも多く見受けられます。


 膵臓がん診療ガイドラインでは、膵臓がん危険因子として、糖尿病や肥満、慢性膵炎(すいえん)、喫煙、大量飲酒、膵臓がん家族歴、膵のう胞、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などが挙げられています。


 JA尾道総合病院の花田敬士先生は、『尾道方式』として、膵臓がん危険因子を二つ以上有する患者さんに対して、症状がなくても腹部エコーを行っています。膵管拡張、膵のう胞などがあれば、中核病院でMRIやEUS(超音波内視鏡)を行い、必要な場合にはEUS-FNA(EUSの先から細い針で膵組織採取)や、ERP(十二指腸内視鏡を利用し、膵管内にチューブを挿入し膵液採取)を行い、膵臓がんの早期発見、生存率を上げることに成功しています。


 EUSとは、胃カメラの先端に超音波がついた専用機器を、胃カメラの要領で口から挿入し、胃や十二指腸から、膵臓、胆のう、胆管等の超音波画像を撮る機器で、画像の分解能も高く詳細な画像を得ることができます。入院不要で、外来で施行可能な検査です。膵臓診断には必要不可欠な検査となっており、沖縄県内でも導入施設は増えてきています。


 この機会に、EUSを知っていただき、膵臓がん危険因子を有する方は、腹部エコー検査を受け、膵管拡張、膵のう胞などがあればEUSによる精密検査をお勧めします。

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