上手な医者のかかり方

武村克哉・琉球大学医学部付属病院(2017年8月23日掲載)

自分らしく幸せな人生を


 「其ノ一」かかりつけ医を持ちましょう


 私は大学病院で総合診療外来を担当しています。発熱、めまい、しびれ、むくみ、体がだるい、体重減少など診療科を特定できない症状をお持ちの方が私の外来に来られます。かかりつけ医から紹介されて来られる方の他、どこに相談したらよいか分からなかったと直接来られる方もおられます。そんなとき、かかりつけ医を持つことをお勧めしています。近くにかかりつけ医がいれば、何かのとき気軽に相談することができます。また、大きな病院を受診する際には、そのかかりつけ医の先生に紹介状を書いてもらうとよいでしょう。


 「其ノ二」症状をしっかり伝えましょう


 今困っている症状は何か、そしてその症状がいつから、どのように出現してきたのかを伝えてください。どのように痛み出したのかは診断にとても重要です。また、症状が起こる前の状況を医師に伝えることが的確な診断につながることもあります。山原で川遊びをした後の発熱はレプトスピラ症という感染症のことがあります。発熱、のどの痛み、だるさといった症状がHIV感染症、梅毒、B型肝炎など性感染症の症状のこともあります。そして、あなたが何を不安に思っているのか、どのような病気を心配しているのかを話すことも大切です。その情報を知ることで、医師は的を射た診療ができ、患者さんの考えに沿って説明することができます。


 「其ノ三」あなたの価値観を主治医と共有しましょう


 この先何が起こるかは誰にも分かりません。自分が何を大切にして生きてきたか、これからどのように生きていきたいか、元気なうちから主治医や家族、親しい方と話しておくことは重要です。普段はなかなか話す機会がないかもしれませんが、この記事をネタにぜひ話し合うことをお勧めします。周りの方々と価値観を共有することができていれば、たとえ病気になったとしても自分らしく人生を送れると思います。この文章を書きながら、両親のことが頭に浮かびました。まず隗(かい)より始めよ、ですね。

このページのトップへ