パニック障害
細田哲章・南斗クリニック(2017年7月26日掲載)
突然襲う不安、動悸
何の前触れもなく、激しい不安に襲われ、急に胸がドキドキしたことはありませんか? 動悸(どうき)がする。息ができない。血の気が引いていく。めまい。ものすごい汗。わたし、もしかしたらこのまま死ぬんじゃないかしら?
パニック発作では、動悸、息苦しさ、胸の不快感、吐き気、めまいなどの症状を認めます。それらの症状はいきなり出現し、10分以内にピークに達します。これがパニック発作だと分からない場合、自分が重大な病気を起こしているのではないかと思い、救急病院に受診する方も珍しくありません。
不安、緊張する場面や、または混雑したお店やバス、飛行機など、特定の状況や場所でのみ発作が起こる方がいます。また、特別な引き金がなく、原因もないのに突然発作が起こる方もいます。
一度発作を経験すると、「また発作が起こるのではないか」という不安を感じる方が多くいらっしゃいます。これを予期不安といいます。
パニック発作の原因に関してはまだ正確には解明されていませんが、脳内の神経伝達物質の不均衡により引き起こされていると言われます。
パニック障害は主に心療内科や精神科の専門の先生が治療を行います。パニック発作を抑えるには、脳内の神経伝達物質の調整を行うSSRIと呼ばれる抗うつ薬が最善のお薬です。他にもお薬と心理療法の組み合わせを行うことでより良い改善を目指していきます。エチゾラムやロラゼパムなどの抗不安薬は、適切に服用すれば発作の苦痛を軽減できる良い薬剤ですが、誤った使用を続けると依存につながる可能性があり、十分注意が必要です。
コーヒー、お酒、タバコなどの取りすぎも、発作が出やすくなる原因の一つとなると言われています。
全人口の約5%の人が人生に一度はパニック発作を経験するというデータがあります。女性では男性の2~3倍この障害を起こしやすいとされています。決してまれな病気ではありません。お一人で悩まずに心療内科、精神科の専門の病院を受診してみてください。