レム睡眠
山城義広・嬉野が丘サマリア人病院(2017年1月24日掲載)
生活習慣整え いい夢を
われわれは人生の約3分の1を寝て過ごします。睡眠の約2割は「レム睡眠」と呼ばれる睡眠です。レム睡眠は1晩で4~5回周期的に出現します。まぶたを閉じているのに目がぎょろぎょろと動くのが特徴で、夢を見ています。睡眠時間を7時間とするとその中で合わせて1.5時間は夢を見ていることになります。
「夢ばっかり見て眠れない」という人も多いですが、誰でも一晩で夢をかなり見ています。ただし夢を覚えている人と、いない人がいます。目が覚めた時がレム睡眠中だった場合、夢を覚えていますが、レム睡眠が終わった後では全く覚えていません。よく夢を見る人は、レム睡眠中に何回か目を覚ましているのです。自然に目を覚ます人は問題ありませんが、別な理由で、繰り返し目を覚ますことがあれば、睡眠の病気かもしれません。
レム睡眠は鳥類の動物で認められ、進化の途中、古い時代から存在する重要な睡眠と考えられています。脳が休まずに覚醒時と同じように活動しています。猫が夢を見ていることも研究から分かっていますが、夢をなぜ見るのかは完全には分かっていません。最近の研究からは日中に蓄えられた膨大な情報から重要なものを選択し、記憶として固定することが機能の一つとして考えられています。
レム睡眠の機構が一部障害されるとどうなるのでしょうか。高齢者に多いのですが、悪夢を見て、大声で叫ぶ、誰かとけんかをするような手の動き、足でけるなどの異常な行動を起こす「レム睡眠行動障害」という睡眠の病気もあります。
夢は睡眠の邪魔になる訳ではなく、必要なものです。睡眠不足や不規則な睡眠になると、レム睡眠の要求が高まり、悪夢を見ることがあります。夢を見るのであれば、なるべくいい夢を見たいものです。怖い夢や悲しい夢をなるべく見ないようにするためには、睡眠の邪魔をするような生活習慣を改める、普段の規則正しい睡眠を心掛けることが大切です。