帯状疱疹後神経痛

玉城徳光・恩納クリニック(2017年1月10日掲載)

ワクチン接種で予防


 帯状疱疹(ほうしん)(沖縄の方言でタンガサ)は、痛みを伴うこと、時にはつらい痛みが数カ月から数年の単位で続くこともあるのが、この病気の最大の問題点です(帯状疱疹後神経痛)。


 この病気は水痘・帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされますが、人間がこのウイルスに初めて感染した時は、水ぼうそうという形で発症します。水ぼうそうは通常1週間程度で治癒しますが、その後もウイルスは死滅することなく、体内の神経節という場所に潜伏した状態で生き続けていることが分かっています。


 そして、加齢やストレス、がん治療等で免疫力が低下した状態になると、潜んでいた神経節から皮膚に向かって広がり、その時に、チクチク、ピリピリ等で表現される痛みが生じ、皮膚には紅斑、水疱(すいほう)を伴う皮疹が出現します。この状態が帯状疱疹です。


 帯状疱疹にかかった場合、重症化を防ぐには、なるべく早期に抗ウイルス薬を服用することが大切ですが、適切に治療がなされた場合でも、一部の人は治療抵抗性の帯状疱疹後神経痛に悩まされます。高齢になるほど帯状疱疹後神経痛に移行しやすいとも言われています。


 そこで、今回お伝えしたいのが、ワクチンによる帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛の予防です。水ぼうそうのワクチンが、帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛に対しても予防効果があることが証明され、日本でも、昨年の3月からこのワクチンが50歳以上の方に対する帯状疱疹の予防として認可されました。


 ただし、一部の免疫低下状態にある人はワクチン接種の対象外ですし、ワクチンの効果は100%という訳ではありません。ワクチン接種は全額自己負担となります。しかし、帯状疱疹が一生のうち、約5人に1人はかかる頻度の高い疾患であること、痛みのため長期にわたり不快な日常生活を強いられることなどを考えた場合、一部の適応外の方を除いて、多くの方にワクチン接種をお勧めしたいと思います。


 詳しくは最寄りのワクチン接種を行っている医療機関にご相談ください。

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