紫斑

萩原啓介・中央皮フ科(2016年7月5日掲載)

原因多く、大病可能性も


 皆さんはある日、急に四肢や体の表面に赤いほぼ平たんな点状のブツブツがたくさんできた経験はありませんか? かゆみはほとんどなく、時には軽い熱感があることもありますが、普通自覚症状はほとんどありません。また、高齢の方で、自分では何も覚えがないのに、腕や下肢などに赤紫色のさまざまな大きさの斑(まだら)や局面が現れていてびっくりされた経験はありませんか? これらは「紫斑」と言われます。


 紫斑は皮膚、皮下脂肪組織において赤血球が血管外へ漏出することによって生じます。直径2ミリ以下を点状紫斑、それ以上を斑状紫斑(うっ血斑)といいます。出血量が多いと盛り上がって血腫になります。色は出血部位の深さにより変わります。浅い場合は赤紅色ですが、深いと紫紅色や青色に近くなってきます。また時間経過によりはじめは赤かったものがだんだん茶褐色になりやがて黄色に近づいてゆき、消褪(しゅうたい)します。湿疹などによる通常の紅斑とは比較的簡単に見分ける方法があります。透明な定規やガラスで押さえてやると、紅斑は一時的に消えますが紫斑は消えません。


 紫斑の原因は多彩です。一つ一つ注意深く調べる必要があります。大略すると、血液の異常、(血小板の数や機能の異常、血液を固まらせる因子の異常、血液内に異常なタンパク質ができてしまう場合など)、血管壁の異常(血管炎の有無など)血管支持組織の異常、血管内圧上昇などの物理的因子、その他です。

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