睡眠呼吸障害

洲鎌盛一・牧港中央病院(2016年5月3日掲載)

体内時計整え健康に


 近年、睡眠時無呼吸症候群などの言葉が新聞、テレビなどのメディアで取り上げられるようになってきています。運転手が急に眠気に襲われ大きな交通事故を引き起こした可能性が高い、などの睡眠障害の問題のことです。良い睡眠をとった朝の気分はとってもいいですよね。“寝る子はよく育つ”など良い睡眠は人間の健康に、とても深く関わっています。


 体内時計が脳に存在することが明らかになってきています。朝になり、目覚めて太陽の光をあびてから、14~16時間後には眠くなります。人間には約7時間の睡眠が必要と言われています。朝ごはんを食べて、日の光にあたると元気のホルモン、セロトニンが作られると言われます。夜になり暗くなるとメラトニンという眠りのホルモンに変わり、睡眠が促されますが、現実にはどうでしょうか?


 夜型社会、テレビ、パソコン、スマートフォン、仕事によるストレス、アルコール、肥満、運動不足、食生活を含め大事な体内時計を狂わすような日常生活を送っていませんか?


 睡眠障害、特に睡眠時無呼吸症候群患者さんは健常者と比べて高血圧症を約2倍、狭心症、心筋梗塞を2~3倍、慢性心不全を約2倍、不整脈を2~4倍、脳卒中を約4倍、糖尿病を2~3倍に合併しやすいとの報告があります。


 人間の脳は約1400グラム、約1000億個の神経細胞から構成されています。高度に集積された大脳はエネルギーを大量に消費し体重の2%しかない脳が、体全体の消費エネルギーの18%を消費します。また体全体の血液量の15%が脳を還流しています。昼間の疲れ切った大脳を休ませる仕組みは、脳幹にあり、つまり脳が脳(大脳)を眠らせる働きを持っています。


 大脳は睡眠により、修復、回復します。脳の体内時計を狂わす生活習慣は睡眠障害を引き起こし、さらに脳を介して先ほど述べた循環器系の病気の合併へとつながっていきます。食生活、運動を含め、良い睡眠のとり方についても考えてみませんか?

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