子どものゴールデンタイム

宮城雅也・県立北部病院(2016年3月29日掲載)

成長に大切な乳幼児期


 「三つ子の魂百まで」という言葉を知っている方は多いと思いますが、心身ともに健やかな成長を支える面から言っても、乳幼児期は人生のゴールデンタイムです。病気の予防では、生後すぐに先天性代謝スクリーニングが行われ、また乳幼児健診などでは股関節脱臼などの病気や発達のスクリーニングが行われ、早期発見・早期治療により、病気の悪化を防いでいます。


 感染症予防では、生後2カ月から予防接種が開始され、肺炎・髄膜炎などが減っています。皆さん、予防接種で予防できるけれど、おたふくかぜはかかった方がいいと思っていませんか? 合併症の難聴は、意外と多くが回復しません。虫歯の予防も大切で、乳歯に虫歯のある子は、永久歯も虫歯になりやすく、一生の虫歯となります。


 生活習慣病の予防は、妊娠中から始まっています。妊娠中の低栄養は、お腹(なか)の赤ちゃんの将来の健康に悪影響を与え、生活習慣病と関係します。母乳、離乳食は、食生活確立の基本で、将来の食生活につながります。


 乳幼児期は貧困の予防にも大切な時期です。経済的貧困は、子どもの健康にも大きな影響を与え、それ以上に精神的貧困が出現すると、自己肯定感を得ることができなくなり、人生の大きな損失となります。乳幼児期に子どもの貧困の支援をしっかりと行うことで、健やかな成長を支えることができます。


 乳幼児期の子育ては、現代社会も複雑になり、質の高い健康管理が求められており、一人ではできません。いつでも支援してもらうことが大切です。苦しい時に応援をお願いする力を養うことが一人前の親になることです。


 県は、貧困対策推進計画の中で、市町村ごとに子育て世代包括支援センターの設置を推進しています。このように健康管理も行える子育て支援を行う政策が出てきています。楽しい子育てこそが、子どもたちの心と身体の健康を保ち、輝く将来を作っていくことになります。子どもの人生のゴールデンタイムを、親だけではなく、みんなで協力して充実したものにしましょう。

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