逆流性食道炎

島袋容司樹・つかざんクリニック(2015年12月8日掲載)

食後はすぐ横にならない

 食後に胸焼けがする、酸っぱいものや苦いものがこみ上げてくる感じがする……。そんな症状があったら「逆流性食道炎」かもしれません。高齢者に起こりやすいとされていた疾患ですが、最近は若い人にも増えており、問題になっています。


 逆流性食道炎とは胃の内容物が食道に逆流してくることにより生じる病気で、主に胃酸の逆流により食道粘膜が障害を受けて食道炎を生じます。食道と胃のつなぎ目は筋肉で締まった状態になっており、食事が通るときだけ緩むという仕組みになっていますが、食道裂孔ヘルニアという筋肉の緩んだ状態になると簡単に胃酸逆流が生じてしまい、食道炎を発症しやすくなります。


 典型的な症状としては胸やけと呑酸(どんさん)(酸っぱい液体が口まで上がってきてゲップが出る)があります。ただし人によって症状の捉え方はさまざまです。胸やけという症状一つにしても、すっぱいものが上がってくる、食べ物がしみる、胸が焼ける、胃酸が上がるなど多彩な表現をされることが多く、意外とこのような症状であれば自覚される方も多いのではないでしょうか。またつかえ感や胃が痛いと感じる方もみられます。そのほかの症状として、胸の痛みやのどの違和感や咳(せき)、口の苦味なども逆流性食道炎の症状のことがあります。


 このように逆流性食道炎は多彩な症状を有する疾患です。逆流性食道炎では、症状から診断し、治療効果をみるという方法もありますが、基本的には治療前に内視鏡検査を受けられることをお勧めしています。胃酸の逆流を防ぐ方法としては、脂肪分や刺激の強いもの等は控える。食べ過ぎない。食後はすぐに横にならない。お酒やたばこを控える。おなかを締め付け過ぎない。肥満や便秘に注意。前かがみでの作業は避ける。寝るときは上体を高くするなどがありますが、酸分泌抑制剤が有効であることが多いです。


 “そういえば自分に思い当たる症状が”というようなことはありませんでしたか? 何か気になること、心配なことがあればお近くの消化器内科にご相談されることをお勧めします。

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