大腸がん
金城福則・浦添総合病院消化器病センター(2015年9月8日掲載)
死亡率2位、検診受診を
8月4日、25日付の本紙「ドクターのゆんたくひんたく」欄でも、「胃・大腸がん検診」の受診勧奨について掲載されました。
近年、日本人の2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で死亡していますが、日本対がん協会では1960年から毎年9月を「がん征圧月間」と定め、「がん」とその予防についての正しい知識の徹底と早期発見・早期治療の普及に全国の組織をあげて取り組んでいます。
今回は、特に沖縄県民にとっては、健康長寿県の復活という面からも大きな問題と思われる「大腸がん」を主体に、住民健診や人間ドックにおける「大腸がん検診」の重要性について記述します。
2013年度の部位別がん死亡率の高さは、「大腸がん」が沖縄県では男女ともに第2位となっています。一方、都道府県別に比較してみますと、沖縄県は、12年度まで死亡率の悪さが第1位だった男性については第5位と多少改善されていますが、女性では10年度の第36位から毎年悪化し、13年度には第2位という大変不名誉な位置にあります。
「大腸がん」は早期発見・早期治療に最も適している「がん」であり、「便潜血検査」を用いた「大腸がん検診」や「人間ドック」により「大腸がん」である可能性(便潜血検査陽性)をチェックし、陽性者はさらに大腸内視鏡による精密検査により、「大腸がん」の有無の最終診断となります。陽性者でもほとんどは正常か良性の病変であり、「大腸がん」の診断に至るのは約4%です。すなわち、大腸内視鏡検査を受けることにより約96%は安心を得ることができるのです。
このような状況にありながら、12年度の沖縄県における「大腸がん検診」受診率は目標の40%にほど遠い17.9%と非常に低値です。さらに大きな問題は、せっかく「大腸がん検診」を受け、精密検査を勧められたにもかかわらず、約50%しか大腸内視鏡検査を受けていないということです。
「がん征圧月間」を機会に、ぜひとも、沖縄県民の大切な命を「大腸がん」で失うことがなくなるように各自が行動しましょう。