胃がん、大腸がん検診

仲地紀茂・仲地胃腸内科クリニック(2015年8月4日掲載)

早期発見で高い治癒率

 現在、胃がん検診の受診状況は、検診対象者の50%以上が未受診という状況です。


 胃の粘膜は大きく分けて三層構造(粘膜層、筋層、漿膜層)をしており、胃がんは胃の粘膜から発生し、次第に胃の内側(粘膜)から外側(漿膜)に進行していきます。早期の段階(早期胃がん:がんが粘膜層でとどまっているもの)であれば、内視鏡を用いた治療により完治できる場合もあります。検診を受けることで、早期発見され、治癒率が高くなっている病気のひとつです。


 検査方法はバリウム検査、胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)がありますが、それぞれの特徴があり、検診を受ける状況により選択していただきます。現在、胃カメラ検査は、カメラを口または鼻から挿入します。嘔吐(おうと)反射が強い方、痛みの強い方は鎮静剤を使い苦痛軽減を図れるようになっています。選択肢が増えたことで、以前より検査が楽になってきています。


 大腸がん検診の受診率は40歳以上で男性39.3%、女性32.1%です。胃がん検診の受診率より依然低い状況です。大腸がんも早期に発見し早期治療できれば、治癒する可能性が高い病気です。しかし発見が遅れると、がんで命を落とすこともあるのです。


 実際に2014年の人口動態統計によると、大腸がんの罹患(りかん)率は、男性は11人に1人、女性は14人に1人が大腸がんと診断されています。13年のがん死亡数では、女性では第1位、男性では第3位となっています。便検査(便に血液が混ざっていないか調べる検査)を受けるだけで大腸がんの死亡率が60~80%下がると言われています。また、以前に大腸ポリープを指摘された方、大腸の病気をされた方は、定期的な便検査だけでなく、大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡検査)を受けることをお勧めします。


 胃、大腸がんは、早期発見ができれば完治する可能性が高い病気です。そのため、自覚症状がなくとも定期的にがん検診を受けることが重要なのです。受けよう! みんなで、がん健診

このページのトップへ