脂肪肝

仲吉朝史・なかよし内科クリニック(2015年7月14日掲載)

お酒はほどほどに

 日本一の肥満県である沖縄県は、お酒の飲み過ぎ、食べ過ぎ・運動不足などの生活習慣を背景にした脂肪肝が問題になっています。脂肪肝は、お酒の飲み過ぎによるアルコール性脂肪肝と食べ過ぎや、運動不足による肥満が原因の非アルコール性脂肪肝の大きく二つに分けられます。


 2014年の調査で沖縄県の肝硬変の原因はアルコールが60.3%、非アルコール性脂肪肝が7.5%で、生活習慣関連の肝疾患が全体の約7割を占めます。


 “酒は百薬の長”と言われているように適量の飲酒をしている人は死亡率が低いという国内外の研究があります。また、全く飲酒しない人より、肝機能障害や脂肪肝が少ないという報告もあります。適量の飲酒は日本酒1合程度とされており、泡盛なら0.5合、ビールなら大瓶1本、ワインならグラス2杯です。


 非アルコール性脂肪肝は肥満の程度(BMI)や腹囲(男性85センチ・女性90センチ以下)が大きくなると増えてきます。男性は運動不足や遅い夕食などが原因で20代から、女性は閉経を迎える50歳頃から増えてきます。


 これは肥満の頻度と一致し、肝機能異常も増えてきます。生活習慣病と密接に関係していて、血圧が高い、コレステロールや中性脂肪が多い、血糖値が高い人は脂肪肝のない人に比べると明らかに多くなっています。生活習慣病のある方で肝機能異常がある場合は脂肪肝の可能性が高いと思われます。


 また、お酒をあまり飲まないのにアルコール性肝機能障害のマーカーであるγGTPが高い人も脂肪肝の可能性があります。肝硬変・肝臓がんの原因の多くを占めていたウイルス性肝炎は、新しい治療薬により治癒、良好なコントロールができるようになってきました。生活習慣関連の肝疾患による肝硬変・肝臓がんが今後は増えてくると考えられます。脂肪肝の診断は他の肝疾患の除外が必要ですが、エコー検査で簡単に診断することができます。早期発見するために、特定健診や人間ドックを受診して肝機能異常があれば医師へ相談して下さい。

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