目の奥の痛み
石川修作・おもろ眼科(2015年6月30日掲載)
携帯使用で若者に増加
目の奥の痛みの原因となる疾患は、数多くあります。十分な休息と睡眠により改善するものから、重大な疾患が原因となる場合まであります。脳外科・耳鼻科といった他科の疾患が原因となることも多く、痛みの原因を見つけるまで時間を要することもあります。今回は、眼科的に目の奥の痛みを来す疾患についてお話しさせていただきます。
痛みの原因は、大きく分けて器質的疾患が原因となるものと、機能的障害が原因となるものに分けられます。器質的疾患が原因となるものには、炎症(ブドウ膜炎、強角膜炎、視神経炎、眼外筋炎など)によるもの、急性緑内障発作の眼圧上昇によるもの、ドライアイ、斜視が原因となるものなどがあげられます。炎症性の場合は、痛み以外の症状として視力低下や目の充血を来すので、比較的診断はつきやすいです。
急性緑内障発作は、急激な眼圧の上昇で非常に激しい眼痛、頭痛が起こり、同時にかすみ感、充血が出現します。眼深部痛が強いため、他科を受診して診断治療が遅れることもあり、注意する疾患の一つです。ドライアイ、斜視の際には、焦点が合わせづらくなるため、疲れ目が生じ、眼深部痛の原因となることもあります。
以上の疾患は、検査によって診断され、治療することで痛みが改善されます。一方、機能的障害が原因となるものとして、メガネが合っていない(矯正過多・矯正不足)、老眼の始まり(調節障害)、ストレス、睡眠不足などさまざまな原因による毛様体筋の緊張などがあげられます。携帯電話やパソコンの長時間の使用により、以前より若年層においても、目の奥の痛みを訴える人が増加してきています。
治療として十分な休息・睡眠、適切なメガネ矯正、点眼処方(ビタミン剤、毛様体筋の緊張緩和)により、眼痛の改善がみられます。
以上の治療で改善が見られない場合は、片頭痛、群発性頭痛、または、脳の器質的疾患や副鼻腔(びくう)炎といった脳外科・耳鼻科的疾患が原因となることもありますので、各科で連携した治療をおすすめします。