排尿後尿滴下

城間和郎・なごみ泌尿器科クリニック(2015年5月26日掲載)

今日からできる尿もれ対策

 男性の皆さん、尿を出し終わった後に下着をぬらした経験はありませんか。ペニスをしっかり振ってズボンにしまっても、その直後に少量の尿が漏れて下着をぬらしたり、尿が太ももを伝って流れる不快感を感じる方も少なくありません。


 ひどい場合には、ズボンにまで尿のシミができたり、尿の臭いで周りの目を気にするようになったりと、著しく生活の質を下げてしまいます。この現象を排尿後尿滴下と言い、50歳以上の男性では30~40%の方が経験されており、ここ最近は働き盛りの若い方も同様の症状で泌尿器科を受診される方が増えています。


 排尿時の尿道は直線的なパイプ状の管をイメージされている方も多いのですが、実際の尿道は体の奥の部分で2カ所折れ曲がっており、そのカーブに挟まれた部分の尿道はやや広くなっています。その部分を尿道球部と言い、排尿後に少量の尿が残る場合があります。


 ペニスを一生懸命振って処理したつもりでも、体の奥にある尿道球部には尿が残ったままとなり、ペニスをズボンにしまった後で尿道が直線化すると、尿道球部の残尿が重力で流れ落ちてしまうのです。通常は排尿終了後に尿道を取り囲む球海綿体筋が収縮し、尿道内の残尿を排出しますが、加齢と共に球海綿体筋の収縮力が低下し、尿道球部の残尿が増えることで排尿後尿滴下が起こります。


 その他の原因として、ズボンのファスナーが短く、下まで十分に開かないデザインの場合は、排尿時にペニスの根元がズボンに吊り上げられる形となり、尿道球部に残尿が残りやすくなります。排尿後尿滴下の予防策としては、陰のう(睾丸の入っている袋)の後方を2~3本の指で押し上げながら、ペニスの方向に向かって尿をしぼり出すように排出します。ファスナーでの吊(つ)り上げが強いようであれば、ファスナーの上のボタンやフックを外し、ズボンを下げ気味に排尿すると良いでしょう。また、肛門を閉める運動も排尿後尿滴下に有効な場合があるので、ぜひ試してみてください。

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