電子メディアと乳幼児

冨名腰義裕・海邦病院(2015年1月27日掲載)

スマホに子守をさせないで

 テレビ、テレビゲーム、DVD、ケータイ、スマートフォン、パソコンなど電子メディアは急速に広まり、今や生活に欠かせません。一方で長時間使用、不適切な使用の弊害も見られます。2才ごろまでの乳幼児は身近な人との関わり合い、遊びなどの実体験を重ねることで人間関係を築き心と体を成長させます。50年前の東京オリンピックのころにテレビが普及し始め、都市化が進みました。それに伴い子どもの遊び場・外遊びが減少し、ビデオやゲーム、パソコンの普及が拍車を掛けました。


 そのような中で日本小児科医会は2004年に「子どもとメディア」の問題に対する提言を行いました(末尾を参照)。電子メディア接触の低年齢化と長時間化を避け、内容を見極めてうまく利用することをうたっています。その後、子育ての孤立化や完璧を目指す社会風潮が顕著となり、さらにスマートフォンの普及により“電子ベビーシッター”なくして子育てができない状況になっています。


 しかし、電子メディア接触時間の長い幼児は就寝時間が遅い、就寝・起床など生活リズムが不規則、食習慣や排便習慣が悪い、発語の遅れがある-などが報告されています。


 日本小児科医会は2013年に「スマホに子守りをさせないで」というポスターを作成しました。親が子どもを抱っこし、目を見て、手をつないで触れ合う大切さを啓発しています。乳幼児期の習慣は大人になるまで続きます。全ての大人がメディアとの付き合い方に関心を持ち、未来ある子どもたちを導いてください。小児科医も病気を診るだけでなく育児支援も頑張るので気軽に相談してください。

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<日本小児科医会の提言>

  • (1)2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう
  • (2)授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう
  • (3)全てのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。
       1日2時間までを目安と考えます。
       テレビゲームは1日30分までを目安と考えます
  • (4)子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パソコンを置かないようにしましょう
  • (5)保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう
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