みずいぼ
萩原啓介・中央皮フ科(2014年12月23日掲載)
数少ないうちに治療を
「みずいぼ」は大人にできることもありますが、普通は子どもによく見られるありふれた皮膚病の一つです。「みずいぼ」というかわいい名前が付いていますが、正式には伝染性軟属腫といい、ウイルス性の皮膚感染症の一つです。
普通のいぼが比較的手と足に多いのに対し、みずいぼは体幹四肢に多く見られます。表面がつるつるしていてみずみずしい光沢があり、大きさが直径1ミリから数ミリほどの半ドーム状の丘疹で、てっぺんがおへそのようにへっこんでいるのが特徴です。
みずいぼはウイルスの接触感染でうつります。自分の身体の他の部位にうつるだけでなく、乾燥に強いウイルスですのでプールで使用したビート板や浮輪などを介してうつることもあります。水を介してうつる心配はありません。
治療としては、先のとがったピンセットなどでみずいぼの芯を圧出する方法が一般的です。いぼと同じように冷凍凝固療法を行うこともあります。いずれも現在のところそれらが最も有効で確実な治療法といえますが、痛みを伴う欠点があります。いつ治るか分からないものの自然に治ることもある病気ですので、「塗り薬などを使った痛みの少ない治療法を使うべきだ」という考えや、「放っておいてもよい」という先生もいらっしゃいます。
しかし、様子を見ているうちに数がどんどん増えてきて結局「みずいぼとり」をすることになったり、みずいぼの周りにできる湿疹がかゆくて引っかき「とびひ」になったりもします。そうなると他の子どもたちにうつしてしまう機会も多くなるため、やはり数が少ないうちに治療したほうがよいと思います。
みずいぼとりは、それほど痛みはありませんが、恐怖感や精神的苦痛が強いといわれます。うっかり放っておいて数が増えてからやりますと、子どもたちに嫌がられます。できるだけ数が少ないうちに皮膚科・小児科を受診し、治療することをお勧めします。