ダイエット

仲原靖夫・仲原漢方クリニック(2014年9月30日掲載)

糖質制限を推奨

 ダイエットに良いという漢方薬をマスコミが宣伝してくれるので、期待を持って訪れる人が少なくありません。肥満の漢方薬としてすっかり有名になった「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」は発汗、通便、利尿、消炎と多面的な機能を持つ排せつ促進剤です。従って内臓脂肪をしっかり蓄えた胴周りの目立つ人に使います。


 一方、汗かきで疲れやすく下半身がむくむ傾向のある「虚証(きょしょう)タイプ」と呼ばれる人には「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」が良いでしょう。


 そのような基本タイプに、血液ドロドロの傾向の淤血の目立つ人には「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、むくみが強い場合には「五苓散(ごれいさん)」などを併用して何とか減量の期待に添うようにしますが、なかなか簡単にはいきません。「運動を頑張ります」と当人は言いますが、それを継続することは大変ですし、思ったほどにエネルギー消費は多くないので食事をしっかり制限しましょう、ということになります。


 私は最近注目されてきた糖質制限ダイエットを推奨しています。炭水化物や砂糖は多く摂取するほどインスリンの分泌が増えて血糖が下がります。すると空腹感、脱力感、イライラなどの飢餓感がさらに炭水化物や砂糖の摂取を促し、いわば禁断症状が起こります。この体の仕組みに注目したのが糖質制限ダイエットです。


 「禁断症状」という表現はアルコール、たばこ、麻薬の場合に使うことが一般的ですが、「炭水化物中毒」「砂糖中毒」というとインパクトがあります。糖質を制限すると衝動的な食欲が抑えられ、食事を抜くことが多くなりがちで、栄養障害で血管がもろくなることが危惧されます。副食のおかず、すなわちタンパク質や脂肪はしっかりとるように強調しています。


 そのために体組成計でダイエット前後の脂肪や筋肉量を測定し、脂肪のみが減少していることを確認します。ある程度の減量目標に達したら炭水化物の摂取も、体重を見ながらコントロールすることを課題にします。深刻な人ほどしっかりした効果をあげていますが、やはり掛け声だけで効果が出ない人もいます。長期間の観察も課題です。

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