前立腺とおしっこ

山田博彦・古堅南クリニック(2014年9月9日掲載)

流れ良ければ全て良し

 最近おしっこをしても残っている感じがする。さっきしたばかりなのに、またトイレに行きたくなる。どうもおしっこの勢いがなくなってきた。下腹部に力を入れないと出しにくい。そんな症状が気になり始めたら、前立腺について考えてみてください。


 前立腺はぼうこうの前にあり、男性固有の副性器で前立腺液を分泌するところです。おしっこの通り道はこの中を真っすぐトンネルのように通っています。


 冒頭のような症状は前立腺が腫れて大きくなり、中を通っていたトンネルが狭くなって起こります。原因はいろんな説があり、一般的には40代を過ぎて男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることによって起こるといわれています。


 前立腺を作っている細胞もいろいろな部位の細胞と同じように、新しく生まれ変わって死んでいくことを繰り返しているのですが、細胞の増殖が細胞死を上回ることで腫れて大きくなるといわれています。


 診断は超音波検査、尿流量測定、触診(肛門から指を挿入)等があります。いくら大きくても排尿障害の少ない方もいるし、小さくても症状が強い方もいます。私は前立腺肥大と肥大症を区別して考えるようにしています。前立腺肥大症の治療では内科的療法、外科的療法があります。


 さて、泌尿器科には“流れ良ければ全て良し”という言葉があります。おしっこの状態は、大河のような流れでも山奥の小川のような流れでも、残すことがなく流れ出てくれれば良いんじゃないかなと長年やっていると思うようになってきました。人と争ってするものではないので、できれば子どものころからのんびり座って最後の一滴まで出す、というのはどうでしょうか。


 最後に前立腺にもがんができますが、少量の採血検査で調べることができるPSA(前立腺特異抗原)という検査があります。50歳以上の方は必ず受けるようにしてください。沖縄県にはすてきな泌尿器科の先生がたくさんいます。おしっこで悩むことがあれば近くの病院で相談してください。

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