子どもの整形外科
久光淳士郎・沖縄こどもとおとなの整形外科(2014年7月15日掲載)
大人と違う骨端線
小児整形外科という診療科を知っていますか? お子さんが風邪をひいたら、ほとんどの人は小児科に連れて行きますよね。主に骨や筋肉など運動器という部分のケガや病気を扱う整形外科も同様です。小児整形外科という専門領域があります。
子どもの骨は大人と違って成長軟骨帯(骨端(こったん)線)というものがあります。「リモデリング」といい、少し曲がって着いた骨折が成長とともに真っすぐになるように、再生能力がある状態が特徴です。しかし、成長軟骨を大きく傷付けてしまうと骨が正常に発達しないことがあります。
例えば小児期に膝の感染症などで大腿(だいたい)骨の成長軟骨を痛めてしまうと数年後に、左右の脚の長さに差が出てしまうことがあります。また小児のレントゲン写真は、正常と異常の区別が難しいことが多いので診断には熟練を要します。
小児整形外科特有の病気としては、先天性股関節脱臼、先天性内反足、筋性斜頚(しゃけい)、脊柱側弯(そくわん)症などがあります。正常だけれども判断が難しいものには、生理的O脚、生理的X脚、歩容異常、各種種子骨などがあります。小中学校では脊柱側弯症の健診もあるので、学校から病院で精密検査を勧められた方もいるでしょう。
そもそも整形外科(orthopedics)という言葉は、真っすぐを意味する「ortho」と小児を意味する「pedie」の2語からできている造語だといわれます。小児の曲がった身体を真っすぐにするという言葉が、整形外科の語源です。
しかし、今では整形外科はロコモティブシンドローム(年齢とともに骨、関節、筋肉などの障害のため移動能力が低下して介護が必要になったり、寝たきりになったりすること)や、骨粗しょう症、変形性関節症など、高齢者が対象になることが多いようですね。
このように小児整形外科は、やや特殊な分野です。お困りの方は小児整形外科を専門にしている先生にぜひご相談ください。