体の硬さ

嘉手川啓・ロクト整形外科クリニック(2014年5月6日掲載)

改善にはストレッチ

 皆さんは体がもともと硬いとか、最近硬くなってきたと感じたことはないですか? 私は50歳を前に腰がひねりにくい、手が背中に回りにくい、などの症状を感じることが多くなりました。


 体が硬いとは、主に関節の動く範囲が狭い状態であることです。それによって体の姿勢や日常生活の動きが悪くなり、慢性の疲労感を感じるようになります。慢性的に体の不調を感じたり、病気になりやすくなったりします。運動するとけがをしやすくもなります。私の専門である整形外科の分野では主に肩凝り、腰痛、さまざまな関節痛などが起こりやすくなります。


 では、なぜ体が硬くなるのでしょうか。それは日頃からの運動不足、日常生活でのストレスによる筋肉の緊張、さらに筋肉の血行が悪いことなどから起こりやすくなります。


 その体の硬さを改善させるには、日頃からの運動、主にストレッチが必要です。ストレッチすることによって基礎代謝が上がり、筋肉や靱帯(じんたい)などの血行が良くなります。


 その結果、ダイエット効果が期待でき、生活習慣病のリスクも低下することが予想されます。肩凝り、腰痛、関節痛も緩和され、疲労回復が早くなり、健康的になっていきます。さらに運動時のけがの予防につながります。具体的なストレッチの方法はストレッチ関連の書籍、インターネットなどをご参照ください。


 ところで昔から酢を飲むと体が柔らかくなるとよく言われますが、正しくはありません。料理で肉を酢につけておくと、酵素の働きでタンパク質が分解され柔らかくなることから、酢を飲むと肉が柔らかくなる、人体も柔らかくなると勘違いされているようです。


 酢は飲むことによって体内でクエン酸に変化し、筋肉に作用し血流が良くなることは証明されています。体が少し温かくなり、疲労回復にはつながりますが、体の硬さを改善させるにはストレッチなどの運動が第一です。日頃から少しずつでも運動する習慣を身に付けましょう。

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