慢性腎臓病

野村敬史・牧港中央病院(2014年4月1日掲載)

早期発見、治療が重要

 慢性腎臓病(CKD)という病気は、腎機能障害が見られる腎臓病のことをいいます。この中には糖尿病性腎症をはじめ、多くの腎臓病が含まれます。CKDが進行すると透析や腎移植が必要となるため、いかに早期に発見し、治療するかが重要です。


 早期発見には尿の中のタンパクやアルブミンを測定することが最も簡単な方法です。タンパクやアルブミンというものは体に必要な成分であり、健常時には腎臓の糸球体という毛細血管でろ過され尿に漏れ出ることはありません。しかしCKDにより糸球体が壊れると尿中に漏れ出てくるわけです。


 CKDのごく初期にアルブミンが漏れ出てくるのは分子量が小さいからで、これが手掛かりとなってごく初期の腎臓病が発見されるのです。この段階では自覚症状はありません。逆に腎臓が悪くて症状が現れるころというのは腎不全がかなり進行して尿毒症を呈していることが多いのです。そうならないために定期的な尿検査が大事です。


 現時点では、尿中アルブミン測定は糖尿病性腎症以外には保険適応がありません。糖尿病以外の腎臓病の方や健常者は、尿タンパクを測定することになります。


 血圧、血糖、肥満、喫煙、尿酸値などがCKDの進展リスクになることが分かっていますが、中でも血圧の管理が非常に重要です。CKD自体が血圧上昇を招き、高血圧はCKDを悪化させる悪循環となるからです。


 多くの研究結果を踏まえ、2013年日本腎臓学会CKDガイドラインでは、糖尿病合併CKDの降圧目標は130/80mmHg未満とされています(非糖尿病CKDで140/90mmHg未満)。ただし高齢者では下げ過ぎないような配慮が必要な場合があります。家庭でできる有効な方法は減塩です。1日6g未満の食塩制限が推奨されています。


 全国の透析患者数の増加が近年中に頭打ちになると予想される中、沖縄だけはまだまだ増えるとの予想もあります。ぜひ、健康診断やかかりつけ医で尿検査を受け、早期発見、早期治療に努めましょう。

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