学校心臓検診
砂川信・中頭病院(2014年3月4日掲載)
異常指摘なら精密検査を
生来健康な小・中・高校に入学したばかりの児童生徒が、学校心臓検診で初めて異常を指摘され、ゴールデンウイーク明けの梅雨の真っただ中に、家族ともども不安げな面持ちで病院を受診することがあります。全学年で行われる学校医の健診で初めて異常を指摘される場合もありますが、新入生に行われる心電図検査で異常を指摘され、受診することがほとんどです。
学校心臓検診は、1954年に大阪で最初に実施され、73年には学校保健法改正により義務化されました。95年には、小中高1年生全員に心電図検査が義務付けられました。このような学校心臓検診が全国的に行われているのは日本だけです。
地域によって心臓検診システムに若干の違いはありますが、沖縄県では心電図検査などを行う1次検診の結果でさらなる精査が必要と判断された場合、そのまま専門医療機関を受診し精密検査などを行うことが多いようです。
心臓検診の目的は、心臓病を発見する、正しく診断する、重症度により適切な指導区分を決め実行させる、要管理者をフォローアップすることです。当初はリウマチ性心臓病、その後は先天性心疾患の発見・管理が主な目的でしたが、リウマチ性心臓病の減少や乳幼児健診の充実などによる先天性心疾患の早期発見により、最近は危険な不整脈や心筋症の発見・管理が主な目的となっています。
実際のところ、学校心臓検診で心電図異常が疑われても、精密検査で異常なしと判断されることが多いです。また異常があっても、その後のフォローアップは必要なものの、治療や運動制限などを要さないことが大半です。
しかし、中には治療や運動制限などを要する危険な不整脈疾患(QT延長症候群など)、心筋症、それまで発見されなかった先天性心疾患が発見されることもあります。
そろそろ希望に胸を膨らませた進学、進級のシーズンです。お子さんが万一、学校心臓検診で異常を指摘されたら、無症状でも必ず医療機関を受診し精密検査を受けてください。