胃食道逆流症

赤嶺盛和・沖縄赤十字病院(2014年2月4日掲載)

せき続くおなかの病気

 胃食道逆流症は胃から胃酸が逆流してくるおなかの病気ですが、呼吸器科でも関わりの深い病気なので、紹介したいと思います。


 食道と胃の間には、胃の内容物が逆流するのを防ぐ括約筋があり、飲み込んだ食べ物やげっぷが出る時に通過できるようになっています。その括約筋の機能が低下(弛緩(しかん))していると、胃酸の逆流が起こりやすくなります。胃食道逆流症の主な症状は呑酸(どんさん)、胸やけなどですが、長引くせきの原因になることもあります。


 8週間以上持続する場合は慢性咳嗽(がいそう)といいます。長引くせきの場合、肺がんや肺結核がないことを確認することはもちろん重要ですが、胃食道逆流症はぜんそく、鼻汁が喉の奥から落ち込む後鼻漏(こうびろう)と並び、慢性咳嗽の原因として多いことが知られています。


 胃食道逆流症によるせきに関連した特徴として、最近急に太ってきた、太り気味でそれに伴ってせきがひどくなった、などが挙げられます。会話、起床時、上半身を前屈させた際にせきがひどくなった、また、声がれ(嗄声(させい))、せき払いなどがあることも特徴といえます。


 ぜんそくの治療において、ぜんそくの治療を行っているにもかかわらず良くならない場合、胃食道逆流症を合併していることもあります。


 診断は胃カメラで食道にびらんがあるかどうかを確認しますが、カメラでは所見がない場合でも、胃酸逆流症状のある非びらん性胃食道逆流症の場合があります。その場合、治療を行い症状が改善するかどうかで診断を確認します。


 長引くせきが続いていて胸やけなども伴っていませんか。疑わしい症状があれば病院で相談してみることをお勧めします。

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