心筋梗塞

新崎修・豊見城中央病院(2014年1月28日掲載)

初期対応が命救う

 前回は県立南部医療センターの砂川長彦先生に心筋梗塞の背景因子と予防について説明していただきました。私は初期対応の重要性と病院での治療についてお話したいと思います。


 「急性心筋梗塞」で心臓の血管(冠動脈)が詰まると、激しい胸痛(締め付けるような、圧迫されるような、焼けつくような痛み)が出現し、冷や汗や息苦しさを感じることをご存知でしょうか。


 あなた自身がこのような胸痛を15分以上自覚するようなら、心筋梗塞を考えて周りの方に症状を伝え、救急車を呼んでもらってください。ご自身で119番へ電話しても良いですが、心室細動という不整脈で意識を失うこともあり、自ら運転して病院を受診するのは非常に危険ですので止めてください。


 心室細動が起こると心臓はポンプ機能が失われ、心臓マッサージを2~3分以内に行わなければ助かりません。心筋梗塞で亡くなられる方の主な原因はこの心室細動です。しかも心筋梗塞が発症して1時間以内の病院受診前に出現することも多く、いかに早く救急隊に連絡するかが最も重要です。


 また、救急隊が到着するまでには連絡から5~6分かかることが想定されます。あなたの周りの方が激しい胸痛で倒れ、心室細動が出現した時に、ためらうことなく蘇生術をしていただくためにも、消防署や病院が開く蘇生術の講習会へ積極的に参加いただきたいと思います。


 病院では心臓の詰まった血管に再び血流を回復させるため、風船やステントという金属の筒を使って急性期治療をすぐに行います。心筋梗塞を発症しても早期に病院に到着できれば、この治療により心臓のダメージを最小限に抑えることができます。


 皆さんの協力が得られれば“時間との勝負”である心筋梗塞の治療でも、多くの方を救命できます。今後、われわれ医師も講演会などを通じて、皆さんへ情報提供していきます。皆さん自身やご家族、周りの方々のためにも心筋梗塞への理解を深めていただくことを願っています。

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