心筋梗塞
砂川長彦・南部医療センター・こども医療センター(2014年1月21日掲載)
生活習慣変える努力を
皆さんは心筋梗塞という病名を聞いたことがあると思います。有名人が心筋梗塞で入院したり死亡したりするニュースを聞かれたこともあると思います。2009年の東京マラソン中に、ものまね芸人の松村邦洋さんが心筋梗塞で倒れたことや、サッカー元日本代表の松田直樹選手が11年8月の練習中に心筋梗塞で34歳で死亡したニュースは、その恐ろしさを世間に知らしめました。昨年5月には女優の天海祐希さん(当時45歳)が心筋梗塞で入院しています。
心筋梗塞で生死が分かれるのは、心筋梗塞を起こした直後の処置が大きく関係することはよく知られています。心筋梗塞は心臓の血管が詰まって血液が流れないため心臓の筋肉が死んでしまう(壊死(えし)といいます)ために起こる病気です。
血管が細くなり血流が少なくなって胸の症状などを感じるのは狭心症です。狭心症の時点では心臓の筋肉は壊死していないため、適切な処置をすれば回復することも多いのです。
これらの原因はほとんどが動脈硬化です。動脈硬化は男性、高齢、体質で起こりやすいのですが、これは自分の努力では変えようのないものです。しかし高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、運動不足でも起こりやすいことが知られており、これらは自分の努力で生活習慣を変えることで改善することができるのです。また高血圧、糖尿病、脂質異常症にはとても有効なお薬がありますので、かかりつけ医に相談することも重要です。
松村さんは典型的なメタボリック症候群(通称メタボ)の体形であり、専門家から見ると心筋梗塞を起こしても不思議ではありません。特に若くして心筋梗塞になるのは喫煙や脂質異常症が関連しているといわれています。特に沖縄では肥満率が全国一高く、30~40歳代の心疾患死亡率が高いため今後さらに心疾患による死亡が増えると予測されています。
今からでも遅くありません。自分でできる食生活改善、運動、禁煙が沖縄の長寿県復活には重要です。少しずつでも生活習慣を変える努力をしてはいかがでしょうか。