働き盛り世代の生活習慣

東朝幸/那覇市保健所(2019年12月7日掲載)

肥満や飲酒は悪化傾向 ~沖縄県医師会編

 那覇市では、健康増進計画である健康なは21(第2次・2016年度~22年度)の中間報告をまとめている最中です。計画策定時の重点課題としては、内臓脂肪型肥満、健診受診率の低さ、健診を受けずに重症化している事、若い世代の喫煙率の高さ、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒を挙げています。働き盛り世代の生活習慣病を減らすのが、那覇市にとっても長寿復活を目指す沖縄県にとっても悲願となっていますが、中間報告では73項目の内、この世代の20項目に限ると、達成・ほぼ達成と改善傾向を合わせて7項目の35%です。一方、悪化傾向は10項目の50%となっているのが現状です。


 課題の一つであった20~29歳の喫煙率は男性43・0%から33・5%、女性24・1%から8・7%と減少し目標を達成しました(12年度、18年度の国保健康診査・国保特定健診問診票の比較より)。健康増進法の改正による受動喫煙対策の強化もあり喫煙対策は順調に進んでいると思われます。


 次に悪化傾向の指標項目の中から取り上げますと、課題である肥満者の割合が20~60歳代の男性で43・6%から44・6%、女性の40~60歳代が28・9%から29・9%と改善が見られません(12年度、18年度の国保健康診査・国保特定健診の比較より)。


 加えて日常生活における歩数も20歳から64歳までの男性で7503歩から6640歩、女性は6581歩から6366歩と減少しています(11年度、16年度の県民栄養調査の比較より)。引き続き健康づくりの推進や、食事のとり方から見直す必要があります。


 最後に生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合ですが、20歳~39歳の男性で40・0%から40・2%、女性は51・4%から59・9%と改善が見られておりません(12年度、18年度の国保特定健診の比較より)。


 働き盛りの皆さんの個人個人の生活習慣の行動変容が必要です。ぜひ健診を受けて、早め早めの受診で自らの健康を守ってください。

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