生活習慣病に「糖尿病レシピ本」が最善なワケ

玉城清酬・空と海とクリニック(2019年1月17日掲載)

~沖縄県医師会編

 先日スーパーへ買い物に行ったら納豆が無い。その前はクルミが売り切れ、今日はさば缶が品切れ。聞けば、テレビで取り上げられた商品が品切れになるとの事。数日、納豆食べても脳梗塞の予防にはならないし、オリーブオイルに変えて安心しても油は油、中性脂肪は下がらない。プリン体のないビールに変えても量が減らなければ尿酸は下がらないし、肝機能障害も改善しない。年末年始は飲む前に飲むとかいった変な宣伝に惑わされる。飲む前に飲んで効果のある薬なんてもともと存在しないのに。飲む前に飲んで効果あるならもっと飲んでしまうだけです。


 世界に誇る沖縄の長寿者はそういった情報を知りません。元気に100歳超えるのにそうした情報はいらないのです。沖縄県は美容目的でない健康のためのダイエットが切実に求められています。それには生活習慣を変えるのが鉄則です。


 ところで、運動する暇がないから痩せられないとよく言われますが、本当に運動だけで痩せられますか? 女性トップ・アスリートでフルマラソン1回に消費するカロリーは実測で約2500キロカロリーと言われています。一方内臓脂肪を1キログラム消費するのに必要なカロリーはなんと7000キロカロリー。フルマラソンを3回走らないと1キログラム痩せられない計算になります。


 自分で検証しようと、1カ月でフルマラソン6回分、約250キロメートル走ってみました。元の体重も違うし、アスリートでもありませんので多少の誤差はあるのでしょうが、2・5キログラムほど体重が減りました。


 運動を否定するつもりは全くありません。運動にはそれ以外の健康効果が山ほどあるのです。実は家事・育児もかなりのカロリーを消費します。私自身、20キログラム以上減量したことがありますが、そんなに苦労していません。食事・運動など生活習慣を改善しただけです。太るには理由があります。


 食事療法が分からないと言われる方、ぜひ、糖尿病のレシピ本を買って下さい。糖尿病レシピ本は、バランスが取れていて全ての生活習慣病に通じます。運動と食事療法どちらも大切です。

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