玄米食のすすめ

島袋史・ゆいクリニック(2018年11月16日掲載)

現代人の栄養不足を解消 ~沖縄県医師会編

 「現代人はみんな栄養失調です」と聞くと驚かれると思います。飽食の時代と言われ、肥満が問題視されている現代に栄養失調なんて、と思われることでしょう。しかし、身体に必要なタンパク質やミネラル、ビタミン不足の人がとても多いのです。


 問題は、私たちが食べている食品の栄養素にあります。その代表が「白米」です。白米は玄米を精白して糠を取り除いたものです。その糠にはビタミンやミネラル、食物繊維など人間が健康を保つために必要な栄養素が豊富に含まれています。


 つまり、玄米を食べることで栄養不足を解消できる可能性があるのです。玄米に豊富に含まれるビタミンBには疲労回復効果、ビタミンEには抗酸化作用があって更年期女性や妊娠を考えている女性には非常に大切なビタミンがたくさん含まれています。


 さらに、玄米には「ガンマ-オリザノール」という成分が含まれています。ガンマ-オリザノールには、コレステロール低下作用、抗がん作用、抗酸化作用、脳機能の改善作用など多くの効果があるとされ、医薬品としても使用されています。また、ガンマ-オリザノールを摂取すると脂っこい食事を好まなくなる、肥満防止効果やインスリンの分泌を促進し血糖を下げる効果も報告されています。


 栄養豊富で病気の予防効果のある玄米ですが、白米に比べておいしくないという意見もよく聞きます。玄米の炊き方にはいろいろありますが、我が家で実践しているおいしい炊き方をご紹介します。小豆と玄米を24時間以上水につけて(夏場は12時間毎と炊く前に一度水を替えて)、鍋で炊いて2時間程蒸らします。その状態でもおいしいですが、長時間保温するともっちりとしてさらに味が良くなります。炊飯器の保温モードで7~10日間ほど保存でき、我が家では数日ごとに大鍋で炊いた玄米を大きな保温専用ジャーで保温しています。


 皆さんも栄養豊富な玄米を試してみませんか?

このページのトップへ