カラーコンタクトの眼症状
金城美恵子・つぼや眼科(2014年9月5日掲載)
診察し正しく使って
最近テレビでみかける眼のクリクリしたかわいい女の子。あらっ、この子は外国人?ちょっと瞳の色も違うし、お人形さんのように大きな眼だこと…。なんて思ったことはありませんか?(そういえば、昔々、ジュリーが青や金色のコンタクトレンズをして、大活躍でした)
さて、以前は芸能人御用達だったカラーコンタクトレンズが、今や若い女性や、中・高校生はもちろん小学生にまで、おしゃれ用カラーコンタクトレンズとしてはやっているのです。
以前からコンタクトレンズの不適切使用(消毒不十分、装用時間を守らない等)で、眼の痛みや充血等で眼科受診し、最悪の場合、視力低下・失明するケースがありましたが、このところカラーコンタクトレンズによるものが増えています。
カラーコンタクトレンズを装用しているうちの半数近くに、装用中に眼症状(眼の痛み、かゆみ、充血等)を経験しているにもかかわらず、眼科受診することが少ないといわれています。
今年5月に発表された国民生活センターの報告書によれば、その原因として透明コンタクトレンズに比べて酸素透過性が低い(レンズ素材)、着色部位により角膜や結膜に障害を起こす可能性があるなど、レンズ自体の安全性の問題が指摘されています。さらに正しいケアが行われていないなどの使用方法の問題があります。
もともとコンタクトレンズは透明の視力矯正レンズ(医療用虹彩付きレンズもあり)が、高度管理医療機器として分類されています。
このようにカラーコンタクトレンズによる眼の障害が増加してきたため2009年から「度なし」のカラーコンタクトレンズも同様に高度管理医療機器とされたにもかかわらず、購入時に眼科を受診せず定期検査も受けていないことが多いようです。
これは購入先が通販、雑貨店、大型ディスカウントショップ、量販店が大多数を占めているということにも一因がありそうです。購入時に装用やケアに関する指導を受けていない場合もあるようです。沖縄も例外ではありません。
一般のコンタクトレンズに限らず、カラーコンタクトレンズも同様に眼科受診し、検査・処方を受け、正しい装用方法でおしゃれを楽しみましょう。あなたの大切な瞳のために。