朝夜計るダイエット

仲嶺文雄・なかみねニュークリニック(2014年6月13日掲載)

まずは腹9・5分から

 皆さん既にご存じかと思いますが、沖縄県は男女ともに全国一の肥満県の位置をキープし続けています。肥満を改善しようと努力している方は多いと思いますが、私は「計るだけダイエット」を基準にした方法をお勧めします。


 このダイエットでは、体重を、朝と夜毎日量り体重の増減を折れ線グラフにするだけです。普通は、量るだけでは体重は減りません。グラフが右上がりの体重増になってきたら、何が原因かを考えるようになり「最近ちょっと食べ過ぎかもしれないので食べる量を減らしてみようか」などの行動を起こす気にさせるのがポイントです。


 そこで食べる量を無理なく減らすにはどうしたらいいかということになりますが、昔から「腹八分目」という言葉があります。これは文字通り満腹になる量の8分に食べる量を抑えることです。


 しかしいきなり実行すると空腹感が残りいずれリバウンドがきます。よって私が日頃患者さんにアドバイスしているのは、まずはこれまで食べていた量より少しだけ減らし、これ以上食べなくても空腹感が残らないようなところで食べるのをやめる方法です。


 仮にこれを腹9・5分目とします。これを1カ月、その後さらに少し減らした腹9分目を1カ月、さらに少し減らし次の1カ月は腹8・5分目というように、4カ月くらいかけて腹八分目に持っていき、月に1キロ減くらいのペースでゆっくりと体重を落とす方法です。


 現在の食事量が腹何分目に相当するかは感覚的になりますが、ポイントは空腹感を感じなければいいのです。


 人によっては1カ月おきに減らすのではなく、もっと早いペースで減らせる人もいると思いますし、逆にすぐに空腹感を感じるためなかなか減らせない人もいると思いますので各人のペースで2カ月に1キロくらいの減量でもいいと思います。


 しかし年中、体重を減らし続けるのは至難の業です。正月やお盆、あるいは模合や付き合いなどで逆に体重が増えることも多いと思います。


 ここでがっかりせずにこれらで増えた体重は3日から5日ほどかけてゆっくりと元に戻して、またそこから頑張っていけばいいというように気長に構え、体重グラフの増減を繰り返しながらも次第に右下がりへもっていけばいいのです。


 さあ皆さんも体重を毎日量り、腹9・5分目から始めてみませんか。


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