沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 7月号

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編集後記

医師会のみなさん今年広報委員を担当させて いただいて2 年目の友利です。前回3 か月目の 戸惑いの中での編集後記をお送りしましたが、 1 年3 か月たった現在でも戸惑いの中広報委員 をさせていただいております。

報告の中から、平成25 年度研修医歓迎レセ プションの様子を石川清和理事が報告されてい ます。例年沖縄県知事も出席され沖縄県全体で 研修医を歓迎しているのですが、今回は仲井真 弘多知事の代理で川上好久副知事の臨席を賜り 計255 名が一堂に会して研修医歓迎会を催し ています。沖縄県の研修医部門の医学会賞の授 与式は昨年に続いて2 回目で研修医の目標の一 つとなっています。1 年目の初期研修医145 名 が満足のいく研修を受け羽ばたいていくことを 望みます。第15 旅団災害対処訓練研修につい て出口宝災害医療委員会委員長が報告されてい ます。本年4 月5 日に陸上自衛隊那覇駐屯地で 開催され参加されています。参加機関は、沖縄 県・沖縄県警察・消防本部・市町村など多岐に わたる団体が参加され連携を図る会だったよう です。突発的な災害に対して日頃から効果的な 活動ができように各関係機関と連携を図ってい きたいものです。

生涯教育コーナーは、沖縄県立中部病院・消 化器内科の菊池馨先生によるB 型肝炎の再活 性化とde novo 肝炎についてです。B 型肝炎キ ャリアや既感染者に急性肝炎が発症することが ありB 型肝炎ウイルスの再活性化といわれて いるそうです。強力な免疫抑制療法や化学療法 により再活性化を惹き起こし肝炎となるようで す。再活性化肝炎の特徴として重篤化・激症化 しやすいため予防と早期の治療が必要とのこと です。B 型肝炎ウイルスの自然経過から治療ま でわかりやすくまとめていただいています。現 在抗癌剤治療においてガイドラインではB 型 肝炎のチェックをおこなうように推奨されてい ます。抗癌剤・免疫抑制剤を使用する際には、 B 型肝炎のチェックを忘れないようにしたいも のです。

プライマリ・ケアコーナーでは、友愛会豊見 城中央病院・移植外科の大田守仁先生による最 近の腎移植事情〜豊見城中央病院における腎 移植50 症例の検討からです。腎移植は透析治療と比べADL・予後の改善に寄与していると のことです。移植というと脳死・死体移植を思 いがちですが豊見城のデータの通り日本では生 体移植が圧倒的に多いのだと感じました。また 手術治療の進歩、免疫抑制剤の進歩によりドナ ー・レシピエントともに大きな福音をもたらし ているとわかりました。しかし透析患者さんは 多く移植を必要としている患者さんも多いよう です。患者さんのみではなく医療者にも啓発活 動が必要と感じました。今後も移植を望んでい る患者さんの要望に応えられるように安全で安 心な医療を提供してほしいと思っています。

行事のお知らせは、ハートライフ病院の宮城 敬先生に愛の血液助け合い運動月間に寄せてを 寄稿していただいています。ハートライフ病院 での造血幹細胞移植から臍帯血移植, 輸血使用 量の紹介をされています。また赤血球の血液型 の一つであるHLA に詳しく解説していただい ております。また赤十字血液センターでの献血 登録制度について説明いただいております。し かしながら沖縄ではまだ他府県から血液製剤を 受け入れることも多いようです。できるだけ県 内で確保できるように啓発活動が必要だと感じ ました。また血液製剤を使用しているものとし て適正使用を心掛けなければいけないと思いました。

本の紹介コーナーでは、国立病院機構沖縄病 院院長の石川清司先生に沖縄伝統空手から学ぶ 「ケガをしない体づくり」〜 Quality Of Life メ ソッド〜をご紹介いただいています。病院職員 の腰痛対策に取り入れ効果をあげられているよ うです。医療者の職業病に対して解決法の一つ を提示していただけたものと思います。早速実 践してみたいと感じました。

昨年は編集後記の執筆中、台風や梅雨のため すっきりしない毎日でしたが、6 月に入って雨 らしい雨もふらず快晴の毎日です。ダムのこと は気になりますが、毎日すがすがしく働いてい ます。会員の先生方はどうお過ごしでしょう か?天気のいい日には外にでて健康維持(メタ ボ対策)に努めたいものですね。

広報委員 友利 寛文

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