沖縄県医師会 > 沖縄県医師会の活動 > 医師会報 > 12月号

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編集後記

2012 年 4 月から広報委員を担当させて頂い ている饒平名です。医師会報の編集に携わって から 8ヵ月、右往、左往している間に年末とな り、編集後記執筆の順番が回ってきました。こ れまでは、まともに目を通す事がほとんどなか ったのですが、実際、読んでみると、充実した 内容であり、今では、毎月、興味深く読む事が 多くなりました。

冒頭では、まず、平成 24 年度全国医師会 勤務医部会連絡協議会の報告がされています。 「新しい医療の姿 ―勤務医の明日―」をメイン テーマに、地域医療、勤務医の処遇改善、女性 医師支援、救急医療体制など対策が急務である 重要な案件が挙げられており、是非、一読され ることをお勧めします。また、九州医師会連合 会平成 24 年度第 1 回各種協議会では、医療保 険・介護保険・地域医療について、九州各県で の実情、取組み、それに対する日本医師会のコ メントなどが紹介されており、是非、目を通し ておきたい内容です。「平成 24 年度沖縄県総 合防災訓練」は、出口宝先生と大城修先生から の報告です。今回の訓練は、東日本大震災の経 験や南海トラフ巨大地震が発生した際の沖縄 地方への影響を想定しての訓練概要となり、こ れまでにない総合的なものとなりました。当日 は仲井眞沖縄県知事、稲嶺名護市長も視察に来 られ、県や名護市の災害に対する危機感が伺わ れました。

「平成 24 年度女性医師の勤務環境整備に関 する病院長等との懇談会」は、涌波淳子先生が 報告されています。先進的に医師支援に取り組 まれている病院の事例や県の支援事業の内容 など紹介されており、今後、多くの病院で女性 医師が働きやすいような環境整備が進むこと を期待します。

今月の「生涯教育」は、古波蔵健太郎先生の 「慢性腎臓病(蛋白尿と eGFR)という “ツール” を日常診療に生かす ―CKD ビジュアルシンキ ング―」です。慢性腎臓病(CKD)を病名とし て捉えるのではなく、末期腎不全や心血管病の ハイリスク患者のスクリーニングの為のツー ルと位置付け、検尿、採血で得られる蛋白尿と eGFR 値をもとに腎障害進展を簡便に予測す る、という内容であり、明日からの診療に大い に役立つものと思います。

「プライマリ・ケアコーナー」は、宮国孝男 先生に「甲状腺癌の早期発見と治療について」 を頂いております。症状・診断・治療につい て詳細に述べられており、とても参考になり ました。

「インタビューコーナー」は、新しく那覇市 立病院院長に就任された照喜名重一先生です。 お忙しい中ご協力ありがとうございました。今 後のご活躍を祈念致します。

「月間(週間)行事お知らせ」では、世界エ イズデー(12/1)にちなんで、谷口智宏先生 に「HIV の現状と展望 ―臨床医がすべきこと ―」を頂いております。HIV について考える良 い機会になりました。

「発現席」では、宮里恵子先生に「沖縄県の 離島における乳癌診療の現状」を頂いておりま す。大変興味深く読ませて頂きました。

「随筆」は長嶺信夫先生の「カミキリムシと 菩提樹(後半)」、長嶺義哲先生の「妻の実家で の夏休み」です。それぞれ、趣の異なるお話で ありましたが、楽しく読ませて頂きました。

今月号も、興味深いテーマが揃っており、非 常に充実した内容であると思います。お忙しい 中、ご報告、ご投稿いただいた会員の先生方、 医師会事務局の皆様ありがとうございました。 来年も宜しくお願いいたします。

広報委員 饒平名 知史

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